わたしが乙女だった頃

作者 神原 遊

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★★★ Excellent!!!

詩的な回想の文体で、主人公が乙女だった頃の思い出を追体験させてくれるような作品です。

淡い風景描写でありながら、光や映像美をしっかり感じさせてくれるものがあります。

越えるべき壁には重大な魅力と引き換えに、今までとは同じでいられなくさせる現実の力があり、いつもそれまでの人間の在り方や絆を壊してしまうものですが、それがあるから思い出は美しいのかもしれませんね。

★★★ Excellent!!!

天津風
雲の通い路 吹き閉じよ
乙女の姿 しばしとどめん

百人一首のなかで一番好きな歌だ。
正々堂々としたエロさが、実に爽快なまでに歌い上げられている。

でも。こんな歌を詠まれてしまった『乙女』の気持ちは?考えたことあります?
…困るやら、恥ずかしいやら?

本作品は、まさに『乙女』の語らい。
見詰められるだけで恥じらい染まる麗しき『乙女』が、その姿同様に愛らしき心のうちを優しく物語る。
甘く瑞々しい想いと、火照りを感じさせるような羞じらいのエロス。
清楚と魅惑溢れる『乙女』の艶美。
わくわくドキドキものですっ

ただし!
注意しないと語らう『乙女』に恋しちゃいますからっ!!
オススメですっ!