第7話 日曜日

 この日も旦那の孝司君が休日だったので一緒にお昼を食べる。

 今日のランチはパンケーキミックスが安かったのでパンケーキにする。

 たしかお菓子系がホットケーキで食事系がパンケーキだったかな。

 私がパンケーキミックスを水でといてかき混ぜているあいだに孝司君がホットプレートでつけあわせを焼いていく。

 今回ちょっと贅沢してみた。

 ハーブ入りのウインナーにベーコン。それにスクランブルエッグ。スクランブルエッグにはマヨネーズをたっぷりいれるのがポイントだ。これでホテルのビュッヘのスクランブルエッグに近づける。なんでビュッヘのスクランブルエッグってあんなに美味しいんだろうね。


 ホットプレートの半分でつけあわせを焼きつつ、私はパンケーキを焼く。

 ふつふつとパンケーキに小さな穴ができたら、フライ返しを二つ使い、ひっくり返す。部屋中にパンケーキの甘い香りが広がる。その匂いをかいだロンが部屋中を走りまわっている。鼻のいい犬にはこの匂いはたまらないだろう。ごめんねロン。君にはきのう作ったふかしいもをあげよう。

 小さめに焼いたパンケーキを四枚ずつ皿に並べて、二皿分用意する。

 そこにそれぞれお好みのつけあわせをそえていく。

 私はスクランブルエッグを多目に、孝司君はウインナーとベーコンメイン。

 うん、これはかなり映えるね。

 まるで某アメリカのパンケーキレストランみたい。

 私はコーヒー、孝司君はオレンジジュース。彼はカフェインが入っている飲み物が苦手だ。しかし、私は中毒といっていいぐらいコーヒーが好き。

 人間は違っていて当たり前。

 その違いを受け入れて生活していくのが家族ってものだと私は思う。

 ロンも美味しそうに蒸したさつまいもをかじっていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

とある女性の一週間 白鷺雨月 @sirasagiugethu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ