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2022年5月8日 10:51
遅くなりましたが全話読了いたしました……すっごく良かったです。最後の2話が本当に良くて。 "この力の意味がなんだった"のか、子を産み落とした側の人間はすごく考え込んでしまうことなのでしょうね。人と違うこと、他の子と違うこと、それだけで母親にとっては大きな罪のようで、自分らしく生きている路久くんが罰になってしまうのかなと感じました。路久くんが普通の人たちと同じくらいに跳ぶことを強制するのは、路久くんが"跳べる"ことを否定することで、それは路久くんしか持ち得ない路久くんのアイデンティティを否定することでもあって。親としては本当に気を揉んだことでしょう。我が子を否定したくない、かと言って自由にさせていれば、この子は輪から外れてしまうかもしれない。傷つけられてしまうかもしれない。それは、私たちにだって及ぶことかもしれない。そう思ってしまうこともあったでしょう。母として、人として、路久くんの力を恐れたりもしたでしょう。それでも路久くんのお母さんは路久くんを思ってくれていて、路久くんの選択を否定しないでいてくれて。それだけでも、路久くんにとって意味はあったのかなと思います。 "力"の意味を、路久くんは千尋さんに出会うためだったと言いました。そう言ってくれた路久くんに、千尋さんはどれだけ喜びを感じたでしょう。どれだけの後ろめたさを抱えたでしょう。作中で語られた全てでは、きっと推し量れないほど彼は路久くんの全てを愛していて、あの力を路久くんのものだと思っていて。もしかしたら千尋さんは、その意味を問われ続けていた路久くんより、その力を普通のものだと思っていたのかもしれませんね。えくぼがかわいいだとか、少し足が速いだとか、料理を作るのがうまいだとか、社交的だとか、そんなありふれたものたちと同じように彼の力を愛し、ありふれた特別な愛しいものとして思っていたのかもしれません。 たまらず走り出した路久くんも、我慢できずに引っ張り込んだ千尋さんも、自分のアイデンティティを否定せず、否定されず動けたことが私にとってはすごく嬉しいことでした。 千尋さんにもマイノリティなことがあって、それでも路久くんよりは仲間がいて、でもきっと彼も彼の抱えるものでたくさんうまくいかなかったことがあって。欲しくても手に入れられないことがあって。ボーイズラブというジャンルの中で、インターネットやマイノリティなこと、路久くんの将来など、夢心地では見られないようなことを盛り込んでくださったことが嬉しいです。裕也さんすごくかっこよくて、いい男代表みたいな感じでキャーキャー盛り上がってしまいました笑最初に出会ったころの、しっかり大人をしている千尋さんにもキャーキャーしておりました(笑)酒屋で一緒にご飯を食べたり3人で問題を解決したり、最後の2話以外にもたくさん好きなところがあります。手を伸ばすこと、手に触れることに躊躇していた二人が、暗い路から手を取り合って飛び出してこれからも二人らしく生きていくんだと思うとにこにこしてしまいます。本当に素敵なお話でした。ありがとうございます。 世の中には運命論というものがございますが、私もうっかり路久くんの力の意味を運命だよ〜と言ってしまいたくなります。力の意味は路久くんが決めました。その力の意味を、私は大切に思っていたいと思います。
作者からの返信
お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます!良かったと言っていただけて、とてもうれしいです。幸せです。路久の能力は個性というには逸脱しすぎていて、そんな子を持った親としてはどうしてあげるのが一番いいと思うのかなと現実的な落としどころを考えながら書いていました。正直、ちょっとできすぎな両親かなとは思います。でもそんな彼らの元で路久という人間が育ったと思うと、それはそれでしっくりくるなあと。きっと様々な葛藤や絶望や労苦があり、一方で彼らも自身と周囲に恵まれていたのだということで。奇跡的な巡り合わせが叶って冒頭の散歩を楽しむ路久がいるんだと思います。千尋は路久と出会ってすぐに能力を見たこともあって、能力を自然と路久の個性としてとらえられたんですね。本当におっしゃる通りで、千尋の方が路久の能力について理解していることが多いというか長い目で見て本質をわかっているというか…年の功というか。私に語彙力がないので上手く表現できませんが、もう、あの、その通りです(笑)だから路久のあの言葉は千尋にとって何よりもうれしいものでしたが、同時に相当な重圧にもなりました。言った当人は無邪気なものでしたが。その辺りの落差を読み取っていただけてうれしいです。年の差恋愛の醍醐味はこういうところかな、と慣れない頭で書き上げました。歳のせいかもう夢見心地な話には私自身が陶酔できなくなってしまっていて(笑)超能力をテーマにしても、ストーリーはあくまで地に足をつけた話にしたかったんです。そのせいで地味にはなりましたが、私自身は興醒めすることなく書き終え読み返せるものになったので、そこは一人で満足しています。確かに路久も千尋もマイノリティ側の人間という意味で共通点がありますね。言われて初めて気付きました。裕也を気に入ってくださってうれしいです!ちょい役のつもりが、ともすれば単調な日常を送りがちな二人を上手く引っ張ってくれるし、千尋に喝を入れてくれたりと何ともありがたいサポーターになって…書いていて小気味良い気持ちになりました。最後まで路久と千尋に寄り添ってくださり本当にありがとうございました。私の拙い文章をこんなにも汲み取ってくださりコメントの端々に素敵な表現をたくさん散りばめてくださって、本当になんて私は恵まれているんだろうと…!運命という言葉を使うには、この物語は足りないものが多すぎますね(笑)路久の心、決めた意志を「大切に思っている」と言っていただけて、本当に幸せです。書いて良かった。投稿して良かった。心からありがとうございます。余計な裏話を色々と失礼しました。またいつでも遊びにいらしてください(*˘︶˘*)♡
遅くなりましたが全話読了いたしました……
すっごく良かったです。最後の2話が本当に良くて。
"この力の意味がなんだった"のか、子を産み落とした側の人間はすごく考え込んでしまうことなのでしょうね。人と違うこと、他の子と違うこと、それだけで母親にとっては大きな罪のようで、自分らしく生きている路久くんが罰になってしまうのかなと感じました。
路久くんが普通の人たちと同じくらいに跳ぶことを強制するのは、路久くんが"跳べる"ことを否定することで、それは路久くんしか持ち得ない路久くんのアイデンティティを否定することでもあって。親としては本当に気を揉んだことでしょう。我が子を否定したくない、かと言って自由にさせていれば、この子は輪から外れてしまうかもしれない。傷つけられてしまうかもしれない。それは、私たちにだって及ぶことかもしれない。そう思ってしまうこともあったでしょう。母として、人として、路久くんの力を恐れたりもしたでしょう。それでも路久くんのお母さんは路久くんを思ってくれていて、路久くんの選択を否定しないでいてくれて。それだけでも、路久くんにとって意味はあったのかなと思います。
"力"の意味を、路久くんは千尋さんに出会うためだったと言いました。そう言ってくれた路久くんに、千尋さんはどれだけ喜びを感じたでしょう。どれだけの後ろめたさを抱えたでしょう。作中で語られた全てでは、きっと推し量れないほど彼は路久くんの全てを愛していて、あの力を路久くんのものだと思っていて。もしかしたら千尋さんは、その意味を問われ続けていた路久くんより、その力を普通のものだと思っていたのかもしれませんね。えくぼがかわいいだとか、少し足が速いだとか、料理を作るのがうまいだとか、社交的だとか、そんなありふれたものたちと同じように彼の力を愛し、ありふれた特別な愛しいものとして思っていたのかもしれません。
たまらず走り出した路久くんも、我慢できずに引っ張り込んだ千尋さんも、自分のアイデンティティを否定せず、否定されず動けたことが私にとってはすごく嬉しいことでした。
千尋さんにもマイノリティなことがあって、それでも路久くんよりは仲間がいて、でもきっと彼も彼の抱えるものでたくさんうまくいかなかったことがあって。欲しくても手に入れられないことがあって。
ボーイズラブというジャンルの中で、インターネットやマイノリティなこと、路久くんの将来など、夢心地では見られないようなことを盛り込んでくださったことが嬉しいです。
裕也さんすごくかっこよくて、いい男代表みたいな感じでキャーキャー盛り上がってしまいました笑
最初に出会ったころの、しっかり大人をしている千尋さんにもキャーキャーしておりました(笑)
酒屋で一緒にご飯を食べたり3人で問題を解決したり、最後の2話以外にもたくさん好きなところがあります。手を伸ばすこと、手に触れることに躊躇していた二人が、暗い路から手を取り合って飛び出してこれからも二人らしく生きていくんだと思うとにこにこしてしまいます。本当に素敵なお話でした。ありがとうございます。
世の中には運命論というものがございますが、私もうっかり路久くんの力の意味を運命だよ〜と言ってしまいたくなります。力の意味は路久くんが決めました。その力の意味を、私は大切に思っていたいと思います。
作者からの返信
お返事遅くなりすみません。コメントありがとうございます!
良かったと言っていただけて、とてもうれしいです。幸せです。
路久の能力は個性というには逸脱しすぎていて、そんな子を持った親としてはどうしてあげるのが一番いいと思うのかなと現実的な落としどころを考えながら書いていました。
正直、ちょっとできすぎな両親かなとは思います。でもそんな彼らの元で路久という人間が育ったと思うと、それはそれでしっくりくるなあと。きっと様々な葛藤や絶望や労苦があり、一方で彼らも自身と周囲に恵まれていたのだということで。奇跡的な巡り合わせが叶って冒頭の散歩を楽しむ路久がいるんだと思います。
千尋は路久と出会ってすぐに能力を見たこともあって、能力を自然と路久の個性としてとらえられたんですね。本当におっしゃる通りで、千尋の方が路久の能力について理解していることが多いというか長い目で見て本質をわかっているというか…年の功というか。私に語彙力がないので上手く表現できませんが、もう、あの、その通りです(笑)だから路久のあの言葉は千尋にとって何よりもうれしいものでしたが、同時に相当な重圧にもなりました。言った当人は無邪気なものでしたが。
その辺りの落差を読み取っていただけてうれしいです。年の差恋愛の醍醐味はこういうところかな、と慣れない頭で書き上げました。
歳のせいかもう夢見心地な話には私自身が陶酔できなくなってしまっていて(笑)超能力をテーマにしても、ストーリーはあくまで地に足をつけた話にしたかったんです。そのせいで地味にはなりましたが、私自身は興醒めすることなく書き終え読み返せるものになったので、そこは一人で満足しています。
確かに路久も千尋もマイノリティ側の人間という意味で共通点がありますね。言われて初めて気付きました。
裕也を気に入ってくださってうれしいです!
ちょい役のつもりが、ともすれば単調な日常を送りがちな二人を上手く引っ張ってくれるし、千尋に喝を入れてくれたりと何ともありがたいサポーターになって…書いていて小気味良い気持ちになりました。
最後まで路久と千尋に寄り添ってくださり本当にありがとうございました。私の拙い文章をこんなにも汲み取ってくださりコメントの端々に素敵な表現をたくさん散りばめてくださって、本当になんて私は恵まれているんだろうと…!
運命という言葉を使うには、この物語は足りないものが多すぎますね(笑)路久の心、決めた意志を「大切に思っている」と言っていただけて、本当に幸せです。書いて良かった。投稿して良かった。心からありがとうございます。
余計な裏話を色々と失礼しました。
またいつでも遊びにいらしてください(*˘︶˘*)♡