いつも個性的な言葉たちが作品世界を牛耳っている、というのがこちらの作者様の作品イメージ。しかし今回は「むむっ、なんだか違うかも」と思いました。
意味や音声のみでしか生きられない、姿を現せない、言葉たち。おそらくそれだけでは表現しきれないあり余る「なにか」がここには描かれているのだと思います。
超童話世界と言ったらいいような狂気をほとばしらせる姉弟がマクロティックに躍動し、メタファーっぽいのかもしれないけれど、そんなことはどうでもいい! と言いたくなるほど自由空間……まさに自由小説。
読んだときの快楽がなんかすごかったので、とりあえず日に三回読みました(服薬ではございません)。