今もウクライナで戦闘が続けられています。
この物語は夢と理想も多くありますが、それ以上に平和への祈りが感じられます。
我々の世代は、第二次世界大戦の記憶はそもそもありません。なので、実際に戦闘を味わった方は少ないし、そういう意識がある方も少ないと思います。
ロシアはひどいことするなとか、ウクライナがかわいそうでならない、とかそう思うのは簡単ですけど、実際に人民の感情を考えたことはありますか?
私たちは、実際にそんなに重大な出来事とはこの侵攻をとらえられていません。僕だってそうでした。
でも、この作品を見るとウクライナの人たちの気持ちと、命がけで母国を守ろうという兵士の感情を感じることができます。
悪者にされたロシアの兵士の感情も分かります。そのロシア人たちは、必ずしも悪者ではないのです。
こうなればいいなっていう理想もありますけど、本当に、今起こっていることを誠実に書かれています。
絶対に読むべき作品です。
二月から始まった、ロシアのウクライナ侵攻。
フィクションですが、フィクションとは思えない素晴らしい作品で、まるで自分がウクライナの上空で生々しく戦っているような気持ちになりました。
素晴らしい文章力で、一気に読み進めてしまいました。
ウクライナ大統領の演説、そして、最終話。
最終話に描かれているように未だならない状況ですが、そうなって欲しいと私も何度も何度も思いました。
戦闘機のシーンだけではなく、時折入り混じる家族の会話にも涙が出ました。
本当に素晴らしい作品だと思いました。
読ませていただき、誠にありがとうございました。
しばらく胸の余韻に浸って抜け出せなくなりそうです。
おすすめですという簡単な表現ではなく、ぜひ、お読みいただきたい傑作です。