夢の途中に ~続編の解説 5

第128話 大森次郎翁を追憶して ~元養護施設長の記憶

 先日、岡山県立図書館の郷土資料コーナーに置かれている、とある冊子を読んで参りました。貸出禁止ですので、図書館内で読まざるを得ません。そらしゃあない。


大森次郎翁を追憶して


 かく銘打たれた、自費出版の冊子です。

 その後、1990年代前半に、当時玉野市在住の真鍋照雄氏が「もう一つの青春」と題した、高校中退者の短歌を掲載した冊子を作りましたが、それと同じようなつくりの冊子です。

 ただこちらは短歌集と違い、文章が延々続いております。そして、追憶される大森次郎氏の若き日と老年期の肖像写真が複数、1ページ内に収められています。


~ なんだか、その写真の風貌見ていると、今頃の私と、何だかよく似ているような気がしてならないのは、気のせいでもない気も、しております(苦笑)。


 さてこの冊子には、大森氏と生前御縁のあった方々が故人との思い出を語っておられるページが少なからず、あります。

 その中には、当時園長だった方と、元児童でその施設から初めて高等学校に進学された女性、それに、元児童指導員の方のエピソードが掲載されていました。

 

 このシリーズに限らず、他のシリーズにおいてもですが、この冊子で語られている様々なエピソードもまた、ノベライズに際して大いに繁栄させていければと思っておる次第です。


 大森次郎氏は、近況ノートでも記しましたが、私がかつて在園した養護施設「若松園」の2代目園長を務められた方です。言うなら、「中興の祖」というべき方でもあると同時に、実質的な創始者ともいえる方でもあります。

 この方の後に園長に就任されたのは、元小学校教諭で、校長を最後は務められたという方です。その方の後、37歳にして4代目の園長に就任(1982年)された方は、その後35年にわたって園長を務められ、現在は園長職を退かれ、理事長職にあります。その方もまた、「中興の祖」ともいうべき方です。


 これ以上、実話を述べることは避けますが、そういう資料に巡り合えたのも、何かの御縁であろうかと、かく、思っておる次第であります。

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