第129話 経営者と労働者の違い
こちらの作品群だけでなく、今月初めに出版された自著でも、上記の題で述べているテーマを論じておりますが、まさにこの、「経営者と労働者の違い=相違点」というのが、大きなテーマとなってきております。
前話で大森次郎氏の冊子のことに触れましたが、この大森次郎氏や後の4代目園長
となる方はまさに、養護施設の園長を務めることは、「経営者」であることを十二分に意識されていた方でした。
これに対して元小学校長を務められていた3代目園長は、確かに「学校経営」を実践されていたという点では「経営者」としての側面がないわけではない。しかしながら、学校長と言えども、私立学校で理事長兼任でもない限り、実質的にはどうかと言えば、経営者というよりむしろ「労働者」としての側面が強い。それこそ、「中間管理職」の要素が高い状態と言えましょう。
もちろんこれは、どちらがいいか悪いかという問題ではありません。
しかしながら、その点における微妙な差は、良くも悪くも、養護施設に限らず、そこで論じられる組織というものの状況を左右することは、間違いありません。それによって、そこにいる構成員、養護施設であれば児童たる子どもたち一人一人、そして職員一人一人にとって、その人生を左右さえしかねない。
その点を意識して本作品群をお読みいただくと、よろしいかと思われます。
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