学園の変の解決するまで

宮都宮古

第1話


「ユリ、そこ全然解けて無いじゃない」

「英語って難しいよねー 高一の時から何言ってるのかわかんなかったよー それなのにこんなto?to?て何?日本語喋ってよー」

「日本語喋ってるじゃない、前置詞とか不定詞とかbe動詞とか」

「何それ、初めて聞いたよ」

「まさか、be動詞もわからないの?高一じゃ無くて中一からわかってないじゃない」

「いやいやいや、わかるよ多分あむあーいずとか?」

「いくらバカ高でもそれ分からずに英語の欠点回避なんて至難の業よ、よく二年までやってこれたわね」

「英語ってテストの時は記号が多いからねー、運?やっぱ運ゲーよ」

と、そんなふうに話していると前の先生から注意が入る

「そこ、うるさいぞ、授業中は静かにせんか」

すいませんと返事をした後授業は続く

しばらくすると突然そらがユリの方を見て

「ところでさ、人って羽つければ飛べる、の、、?」

「いきなりどうしたの?羽?つけなくても跳べるよ」

そう言って少し飛び跳ねる真似をする

「いやいや、そうじゃないわよ、空よ空!」

「ん?飛べるわけないよ、空だよ、飛ぶなら飛行機かヘリコプターかタ ●コプターがいるんだよ」

そんなバカみたいな会話が後ろから聞こえてくる

「お前ら、大丈夫か?また先生に怒られるぞ?」

「それはやばいよ!これ以上平常点下げられると進級できなくなっちゃう」

ゆりは平常運転だがそらの方は少し様子がおかしい、、、ような気がする?そんなことを言っていると前の方から

「空見ろよ空」

「そら、、、?」

そらのほうをみても特に何も無い

「違う、空よ」

あー、空か、空?

「何も無いじゃん」「何も無いよ」?

ゆりと俺はほぼ同時に答える、

「見ろよ、人が飛んでるぞ」

また、前の方からでかい声が教室に響いた、授業中だと言うのに先生に怒られるぞ、と思っていると、先生まで窓の外をジーと見ている、否先生だけでは無いクラスの生徒半分くらい?否半分以上が窓の外を見て、

『羽をつけた人が飛んでる』と

それぞれスマホで写真を撮ったりSNSに上げたりしようとしている、そして残りは、どこを飛んでるんだよとか、そんなのいねぇじゃんとか、俺も窓の外を見ても、空を飛ぶ人なんて言うものはいない、ユリもどこ?どこ?と窓の外をキョロキョロしながら空を飛ぶ人を探している、見つかっていないようだ

「なぁ、そらお前はわかるか?どこだ?」

「は?ほんとに見えないの?ほらあそこ、そのまま真っ直ぐ前を見て」

「雲なら見えるよ」

「あの向こうのビルのすぐ隣、!」



「俺も見てみたかったな、天使」

あの後は何事も無く昼休みに入った、天使はあの後すぐに、見えなくなるまで真っ直ぐ飛んでいったらしい、空飛ぶ人は背中に羽のようなものがついていたことから、皆口々に天使などと言っている

「そういえば、さっき写真撮ってなかった?」

「私は撮ってないわよ」

「私動画なら撮ってたよ、何も写って無かったと思うけどたけど」

「ちょっと見せてくれ、真っ直ぐとか言ってたから少しは写ってるかも知れないだろ」

「私にも見せて」

3人でユリの撮った動画を見る、そこにはやはり何も写っていなかった

「写ってるじゃない、かなり手ブレはあるけど結構はっきり見えるわよ」

と言って画面の真ん中の方に指を指す、それをよく見てみるものの何も無い、ユリも同様にそれを見てみるも、何も見えないよ、空だよ青だよとか言っていた。昼休み中は学校中がその話題で持ちきりだった、つまりそらは嘘をついていないのであろう、と言うよりそらは嘘はつかないなか、、

ソラが嘘をつくときは、、



放課後

「終わった〜」

「終わったね〜、今日も一日やりきったよー」

放課後になると一気に解放された気持ちになる

「ファミレス行かない?勉強も追いついてないようだから教えてあげるわよ」

「え?何か、家庭の事情がありそうだから俺は帰るかなぁ」

「わ、わたしも持病の仮病で頭痛くなってきたような気がするから帰るよー」

放課後にまで勉強会何てしたく無いと言わんばかりに逃げようとする

「バイト代入ったから今日はパフェでも奢ろうと思ったのに、大体持病のの仮病ってそれただの仮病だから、それに天使の件少し気になら無い?」

「なるほど、行かせていただきます」

「恐ろしく早い手のひら返し、私じゃなきゃ見逃しちゃうよ」

とか言いながらパフェに釣られたのか行く気満々

結局3人でファミレスに行くことにその後は予想通りユリがメニューを机にドーンと広げパフェ選びを始めている、そらも勉強など最初から出来ぬことも薄々分かってはいた、と言うより元々勉強のために来たのではない、3人共にパフェを頼んだところで、そらから

「今日の昼の天使についてどう思う」

と話を振り出した、まぁあの件は俺もかなり気になっていた、と言うのも不自然な点がいくつかある

「まず同じ場所にいて同じところを大勢が見てる中でほとんど見えていたが、クラスに数人程見れてい無い人もいた、極め付けはこの動画本当に写っているのだとしたら見え無いのはおかしかないか」

「そうね、なぜ私には見えてあなたたちにこれが見えてい無いのか不思議でならないわ」

「それに学校を出てから、この話を聞くことがほぼ無くなった」

実は俺はかなり耳が良いらしく、噂話などをしていると誰が何を言っているのかが大体聞こえてくる

「もっと言うとこの学校の生徒以外からこの噂が全くと言うほどに広がっていない」

授業中だったとは言えなん人かは写真を撮りSNS にあげたりしていた、少しは話題になっても良いと思うがその気配はミリも無い

「それって、私たち2人だけじゃ無くて学校の生徒以外も見えてなかったとか?」

「なるほどたしかに、それもあるわね」

俺たちで考えるだけ無駄だと思っていてもこう言った変な事象を考えるのは楽しい、人間とは安定した日常と不安定な非日常の両方を求めて生きている生き物なのだから、そして俺たちはいくつかの仮説を立ててみた

1.何らかの自然的現象で角度的にたまたま天使のように見えただけ

2.学校全体で数人に向けて盛大なドッキリを仕掛けている 

3.本当に天使が存在していて何かしらの目的を持って動いている

4.学校の七不思議の一つ記録の悪魔

1と2の仮説は多分と言うよりほとんどゼロに近いだろう後俺達に思い浮かぶのはこの2つだけだったと言うより3までだった、4のは記録の悪魔どころかこの学校に七不思議があったことすら知ら無い、そらが図書部の活動中たまたま目にした本を覚えていただけだと言う、1.2.以外どれも現実味がなく段々と考えても無駄だと言うようになっていきお開きとなった、そらと別れユリと俺は一緒に電車に乗り家に帰っていた

「ユリは学校の七不思議なんてもの知ってたか?」

「うん、私も少しなら知ってるよー、でもね噂ではこの七不思議には8個の不思議的事情があることから一部では八不思議なんて呼ばれ方もしているなんて事を前に友達に聞いた気がするよーさらにそれぞれに名前はあるものの何が起こるのかは誰も知らないとか」

「そうか、七不思議じゃない、しかも何が起こるのかも分から無いのか、もう意味がわからんな」その何が不思議なのか分から無いもを七不思議と呼んでいるのか?疑問は膨らんでいくばかりやはりこんなものは考えるだけ無駄だなと思いながら電車を降りユリと別れた後家に帰り自室で少し考えながら眠りに落ちた

「おはよう」「おはよー」「おはよわ」

それぞれいつも通りHRが始まりいつも通りの話をされる、そして今日も2時間目から英語が始まろうとしている

「今日も英語あるのー2日連チャンじゃんー」

「しかも、また昨日と同じ2時間目だしなまた天使見れるんじゃね、まぁ悪魔かもだけどな」

とかそんな話をしていると

「何言ってるのよ、昨日の2時間目は国語だったでしょ、大体昨日英語なんてやって無いし天使?悪魔?何よそれ?」

「昨日見たんだろ、ほら動画もあるぞ」

といってユリが昨日撮った動画も見せたが

「何も写って無いじゃない」

と言い出した、次の瞬間チャイムが鳴りまた英語の授業が始まった

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