第2話 ここは異世界。

俺が初めて見るものばかり――という感じで話していたと思うが。ってか。気が付いていた人も居ると思うが。ここは異世界なんだよ。

あれ?俺――途中で触れたか?いや……まあ忘れたし。何か過去に戻るのが面倒だからな。とりあえず、ここは異世界だ。


何で俺がこんなところ。

異世界に居るのかというと――もういつのことだったかは忘れたが。うん。いや数日。数十時間。とかかもしれないがね。今見ている光景の衝撃がすごくてもうなんかぐちゃぐちゃなんだよ。である。なので簡単に俺が覚えていることだけをまとめると――。


普通に起きて、仕事に行って――夜仕事場から家に帰って、いつものように1人寂しく過ごして寝て……起きたらこの世界に居た。

記憶的には寝る時は、布団の上にちゃんと居たはずが。目を覚ましたら土の地面に俺は寝ていた。そのため起きたら身体中砂まみれだった。


はじめは夢か?と思ったな。そしてなんだこれ!?となりつつ起き上がり砂払っていたら――轟音。飛行機か?と空を見上げてみると――でっかい影。まるでドラゴン?みたいな鳥?が頭の上を通過していった。うん。ホント飛行機みたいにデカいものがなんが通過していったよ。マジでデカいなー。あと。風がすごいな。そして、えらく低いところを飛んでいるな。と思いつつ。ちょっとぽかーん。と見ていたら。あれ?戻ってきた?急旋回?


って――あれ……マジで鳥……じゃなくてドラゴンじゃね!?と俺が思った瞬間だった。俺は声をかけられたんだよな。片腕のないおっちゃんに。


「早く隠れるんだ。死ぬぞ!こっちだ。岩陰に!」

「!?」


わけがわからなかった俺だが。声のした方を見つつ――既に身体は動いていた。いや――人間マジで危険な時だと勝手に身体動くんかね。うん。俺の身体ナイスである。ギリギリのところでドラゴン?デカい鳥—―?あっ、火吹いてるわ。うん。鳥ではない。これは――あと少し俺が動くのが遅かったら――食われていた。焼かれていた。だったな。

どうやら俺が滑り込んだ岩陰には入れないらしく。すぐにドラゴン?と思われるものは再度はるか彼方へと飛んでいった。


「いやー、危なかったな。ってお前さん誰だ?見ない顔だな?」


ドラゴンが居なくなった後。俺は声をかけてくれた人をちゃんと見て見ると――片腕の無いおっちゃんが何か大きな荷物を背負っていたのだった。


片腕のないおっちゃんに助けられた俺はそれからおっちゃんと少し話した。

幸いなことに言葉が通じたため普通に話すことが出来。って――まあ言葉が通じたから俺声をかけられてすぐに動けたんだよな。うん。奇跡だ。である。


とりあえずおっちゃんと話していると。全く聞いたことのない国に俺は居ることがわかった。そして、行く当てもない。と、俺が言うと――たまたまなのか、おっちゃんは弟子というか。人手が欲しい。やらで、俺はその場でおっちゃんが持っていた荷物を代わりに持つことになった。

うん。何だろう――これだったが……まあ助けてもらったし。行く当ても本当に無いのでおっちゃんとともに近くの町。おっちゃんが住んでいるというところへと行く事になった。


しばらくはおっちゃんと2人で歩く。

おっちゃんは別世界から俺が来た。というか。うん。そのことがちゃんと伝わったかは謎だが――まあなんか珍しい人が居た。という認識なのか。ずっと俺が住んでいた世界について聞いてきた。

俺はおっちゃんと話しつつおっちゃんの姿を再度確認してみる。

片腕の無いおっちゃん。まあ着ている服で隠れているから多分なのだが――まあ無いのは確実だろう。

そして―—見ている肌には切り傷などが多い。そしておっちゃんが担いでいる荷物は他にもあり。剣を持っているので――冒険者?と俺が思っていると。見ているのがバレたのか。


おっちゃんが笑いながら自分の事を話してくれた。


結構長い間話していたので簡単にまとめると。

昔は冒険者だったと。

だが。少し前にオーガ?鬼?大男?との戦いで腕を持っていかれたとか。その後はそれまでのように戦えなくなったため。自分が得意だった料理をふるまうため。町で食堂を始めたらしいが――今は閉めている。というか。していないらしい。

でもやめてしまった。ではなく。現在研究中とか。


何の研究をしているのだろうか。と、俺が思っていると――ちょうど視線の先に町が見えた来たのだった。そこそこ発展しているという感じだった。大きな建物もあるし。人も結構いた。まあ耳があったり。尻尾があったり。半分馬。みたいないろいろな生き物がいた。


――――。


ってか。話しているとおっちゃんの話になっていたが……。

何故俺がこの世界に来たのかに関しては全くわかっていない。

まあ特に慌ててはいないのだが……でもまあ考えられることと言えば――もしかしたら現実世界では俺が寝ている間に家が大爆発でもして……俺は死んだか――その時にこの世界に飛ばされたか?などと途中で考えたりはした。そして夢ならほっぺでも引っ張ったら――だったが全く覚めない。というのが俺の事なのだが――まあそれはいいか。だった。ってかそこまで考えてなかったし。

今は目の前に次々と現れるというか。初めて見るものが多くて忙しいからな。

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