第14話 新しい営業形態。
彷徨い飯。今日もちょっと彷徨っている人を正しい場所へと送り出している場所。稀に送りだせないのは――俺がまだ客が満足できるものを完璧に作れていないからだろう。ってか。ほとんど素人の人間にこんな役目やらすなよ。である。そもそも誰だよ。こんな場所作ったの。えっ?俺の親――あー、確かに親だよな。うん。親が誰かに頼まれて作ったのか。引き継いだのかはわからないが――うん。そうだよな。元はと言えば俺の親が原因。って――もういない人に何も言えない。聞けないであるから――どうしたことか。だよな。本当は綺麗に物事が解決しました。というのがいいのだろうが。俺の頭では全くわかっていない。でも――俺の日々は続いている。うん。まあ生きているのか死んでいるのかは知らないがな。マジでどっちにも――ということになっている気がするが……まあ香良洲と確認した時に――ほとんど確定というか。でも俺はどっちでもいいんだがな。『現実戻りてー』ってことは今のところないのでね。あっちに何か忘れてきた物って――ないよな?うん。思い出せないということはないと思うので――いいだろう。記憶が何か無くなっているのなら――だが。今のところそれすらわからないのだから問題ないだろう。
それにとりあえず今の俺には課題もあるしな。何があるかって?そりゃもちろん――俺のところに住むようになった従業員だろ。うん。とどまらせるのはホントはダメだろうが。何故かとどまっている彼女。香良洲だ。この彼女を送り出すことが出来て初めて――だろう。でも現状香良洲がここを出て行けなかった理由本当に分かってないし。まあ理由の一つに、俺が作る料理では彼女が満足していないという事だろうが。他の人はなんやかんやで作ればなんとかなっていたのに――不思議である。何で香良洲だけ――まあとりあえず今は休みにした。寝っ転がりながらでも考えることか。あとこの場所についてもちゃんと知らないといけないみたいだ。改めて知らない事ばかりだからな。迷子?彷徨っている香良洲に何も言えなかった俺――悲しいしな。そこそこ長い間いるのにここの事もわかってないし。この世界?場所についてもだからな。
まあでもとりあえず今日は疲れた。死ぬほど無駄に働いた。休もうである。俺の後ろを付いてきている香良洲も顔には出さないが疲れがさすがにあるだろうからな。この世界に居たら疲れないということはないだろうし。休息も大切である。
彷徨い飯。とりあえず今日も通常運転で営業しました。あと従業員が1人増えました。辞めそうな雰囲気は――今のところありません。ってかこの後どうなるんだろうな。まあ俺も1人よりかはいいか。先ほど分かったなんか変になっていた世界。こんなところに1人は――まあ慣れているからいいが。でも1人よりまだ2人の方が――などと思いながら室内へと進んで行く俺だった。
この先彷徨い飯がどうなるのかは全くわからない。実は戸惑っているのは俺の方だったりする。
(第1章―おわり)
彷徨い飯 ~本日も営業中です~ くすのきさくら @yu24meteora
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