3.前の席の女子が、俺と話した女子をビビらせまくった
「お、
「ありがと」
「
(
「わかってるって」
「前もそう言って、バスケを言い訳に水やり一週間のうち1回しか来なかったじゃねえか
そもそも、学級委員長とサボり魔だ。
女子という属性こそ一緒だが、それ以外が違いすぎる。
「えー、呼び捨てし合う仲じゃんかー。
だから、
「俺の名前の下呼びが定着したのは、クラスにも3組の緑化委員にも俺と同じ
「ところで、どうして
「どうしてって──」
(謎すぎるんだよなー、どこから説明したものか)
それだけを
(
「あ、赤くなってるー! もしかしてバスケ部に気になる女の子でもいるの〜?」
にししっ、と面白そうに笑う
この笑い方は
(やべえ
「気に……っておい! なんで全部恋愛にするんだよ!!!」
特に今回は、
(
どうやって
ちりりん。
鈴の音とともに、
「
「……
「
「それは普通に会ったからしゃべってただけなんだが」
「本当に?」
口角こそ上がっているものの、
(怖っ。なんだか問い詰められてるんですけど!)
「そうそう、それなんだけどさ!」
「付き合いが悪い
「そうなの? とっても気になる!」
(
(架空の恋バナで
「おい! 俺は
これ以上架空の恋バナに巻き込まないでくれ。
「本当〜?」
「本当だよ!」
全く、
ちりりん。
「あ、トイレに忘れ物しちゃったかも。それと、
黒さを感じる、確実に何かを考えている笑いを浮かべながら。
「いいよ〜」
「長くなるかもしれないから、
女子トイレに男子の
(色々引っかかるけど……帰ろ)
「おう。忘れ物、見つかるといいな」
それに、下手に待って謎にキレた
◆
次の月曜日の朝。
(あ、今日はバスケ部の朝練の日か)
教室に向かう廊下の途中、
「おはよう、
ちょうどすれ違ったから、いつも通りに
「お、おはよ! じゃあね!」
「──えっ?」
(クラス一緒なのに、じゃあねってなんかおかしくね?)
「おはよう
いつも通りじゃないことも起きた。
(
「よ、よかった……」
「
(えっなにこれ? ソシャゲのホーム画面? それはそれとして週末といえば、
「いいけど……ところで
ちりん。
警告のように鈴が鳴る。
女子トイレの前で見たのと同じ、黒さを感じる笑いを
「ちょっと話し合っただけだよ?
(やぶ蛇の予感がするー!)
「そっかー。で、忘れ物は?」
「見つかったから安心してね」
「ヨカッタネー」
「もー、なんで棒読みなの?」
ぷくっ、とふくれる
(忘れ物の話を続けるのは
話題を逸らすため、
「ところでさ……なんか視線を感じるんだが」
そう。
先週までは無かった、クラス中から突き刺さる、好奇心だらけの視線。
「
「え、なに? そういう関係? 見せつけてんの?」
「俺、
「
「
「確かに
聞こえてるから。教室狭いから。
あと
「
「あの、気にならないんですか周りの視線とか」
「私は、
じとーっと、
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