【完結】復讐してさしあげますわ そのためなら悪役令嬢にでもなりましょう ～婚約破棄された私は闇落ちした後に愛を知る～

第五話 本当の愛

　ミリアーノの告白から数日が経っていた。今度はアンネリアがミリアーノを呼び出した。

「ミリアーノあのね、私あれから色々と考えたの。聞いてもらってもいいかな？」

「もちろん聞くよ。どんな話でも僕は良いからね」

「ありがとう。あのね、私もミリアーノが好き！　色々考えてそう思えるの」

　ミリアーノは嬉しそうな顔を見せた。しかし、アンネリアの話は終わっていなかった。

「でもね、その好きは幼馴染の好きなのか男として好きなのか良くわからないの」

　数秒前まで嬉しそうだったミリアーノの表情は少し悲しそうな顔に変わった。

「そうか……。考えてくれたならそれで良いよ。想いを伝えたかっただけだから」

「あのね、私これからはミリアーノを見る！　もっとちゃんと見る！　ミリアーノを好きな気持ちはたくさんあるんだ。だからこの気持ちが異性としての好きか確かめたい。復讐も止める。そう思えるようになったんだ。ミリアーノのおかげだね」

「アンネリア、ありがとう！」

　ミリアーノはまさかこんなに上手くいくとは思っていなかった。アンネリアの方から復讐を止めると言うなど考えてもいなかった。

「ミリアーノこの間からずっと泣いてるね」

「ごめん、でもアンネリアも泣いてるじゃないか」

「うん。でもこの涙は良い涙な気がするんだ」

「そっか。なら良かった」

　こうしてアンネリアは幼馴染によって本当の愛を知ることになった。

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　半年後、レンツィオとツィアーナのふたりは噂が原因ですでに別れていた。どうやらツィアーナはレンツィオに対してそこまで強い気持ちは持っていなかったらしい。

　一方のアンネリアとミリアーノは正式に婚約することになった。