番外編 side「 K」
やばいどうしよう。めちゃくちゃ嬉しい。
告白が叶った。
一度はダメだった、だけど、いや、だからこそだ。
なんか頭が回らない。急に緊張してきたからかな。
なんか、なんか言わないと。
「あの、立花さんは何飲んだんですか?」
「へ?」
やってしまった。つい「煉瓦屋」が目に入ってきてふと聞いてしまった。
「その、ブレンドを飲んできました。」
おじいちゃんが勧めたんだろうな。あの人自分のブレンドに相当自信持ってるしな。
なんか、今となっては少し嫉妬してる自分がいる。
彼女の“好き”を全て俺に向けて欲しいという独占欲。
そんな自分が少し怖いけど今はなんか嬉しくも思う。
「その、これからバイトなんだけど、僕が入れますんでコーヒー飲んでくれないですか?」
「私2杯目ですよ?」
彼女は明らかに困惑していた。
はにかみながら少し困った顔をしていたけど、それでも・・・。
「上手じゃありませんが、僕があなたのために入れます。」
「その、いただきます。」
彼女の笑顔が景色と調和して、なんて言うか・・・。
かわいい。
やばい、かなり好きだ。なんか顔に出てる気がする。
思えば彼女の顔も赤い気がする。
同じ気持ちだと安堵しつつ、はっきりと伝えることはしなかった。
・・・。
夕焼けのせいだったら恥ずかしいからね。
青春の縁カウント Kさん @kocoa568
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