戦車 参

劣化ウランの堅牢な鎧をまとった戦車が、戦場をかけていた。

突然、まさに炸裂弾頭を打ち込んで破壊しようとした戦車が最後の力を振り絞って燃え上がりながら大砲を向けた。

持ち前の機動力より、砲弾の発射の方が早かった。

砲弾は研ぎ澄まされた刃のように戦車の脇腹を貫いた。

動きを止めた戦車を、歩兵が叫び声をあげながら追い越していく。戦車のためにとまる者はいない。

突然、悲鳴のような爆音が轟き、戦車は勢いよく血の炎を吹き上げた。

そのまま必死でキャラピタで地面を削りながらのたうち回り、兵士を三人ほど悲鳴を上げる間もなくひき殺して突然止まった。

巨大な砲塔が傾いて、肩を落とした。

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ただ、戦車が破壊されるシーンのみを全力で書いた 曇空 鈍縒 @sora2021

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