ミステリーとホラーの融合。

第5回最恐小説大賞受賞作である本作。
冒頭、必要最低限のルールしか知らされないまま、登場人物たち(そして我々読者も)は恐ろしい殺人ゲームの舞台へ放り込まれてしまいます。
日を追うごとに増える犠牲者。
恐怖のなか、生き残るために屍喰鬼の正体を暴こうとしますが……。

序盤からスピード感のあるストーリーが展開され、世界観に引き込まれてしまいます。
本作のキモのひとつが、屍喰鬼の特定。
論理的に組み立てられた謎解きとなっていて、驚きのエンディングへとつながっていきます。
また、読みやすい文章は、13万字の長さを感じさせません。

ミステリーとホラーの融合。
どちらが好きな方にもおすすめの傑作です。