第8話 秘密(しろたん視点)
幽奈について行ったよ。
幽奈の家は広いらしいから楽しみだ!
うちは……考えたくない。
色葉家っていうとお金持ちのイメージがあるんだよね。
なんか……神様一家だから。
みんな強いんだって。
あと、一億年くらい前に創造神様が眠りについたんだって。
創造神が代替わりってどうなの?と思うけど、二代目の創造神様が眠ったらしく、まだ起きていないらしい。
でも、それもきっと大丈夫。
すぐにわかるよ。
「ただいまー。お母さん、友達連れてきたからお菓子用意してー」
「広いねーこの家。やっぱ色葉家は金持ちだなー」
いかちゃん、それを色葉家の本人の前で言うのはよそうよ。
…それにしても、
「懐かしいね」
さあ、幽奈のお母さんとご対面だ。
幽奈のお母さんは一華というらしく、医者らしい。
人間専門ではなく、人外でもオッケーな医者。
珍しいよ。結構。
お父さんは普通らしい。
でも、幽奈は仕事は特に知らないと言っていた。
多分言ってないんじゃないかな。
まあ、幽奈のお母さんである一華さんは、私といかちゃんがきて、とても驚いていた。
だから、少し声をかけてみた。
「初めまして、幽奈のお母さん。私は村雨莉亜です。幽奈と仲良くさせてもらっています」
「私も初めまして。村雨莉里です。私もゆうなと友達です」
そういうと、もっと驚いた顔をして、こう笑った。
「ありがとう。幽奈と仲良くしてくれて」
きっと、私といかちゃんが幽奈の友達と言ったことに驚いたのだろう。
幽奈は今まで一度も友達を家に呼んだことがなかったらしい。
まあ、それ以外の理由もあるけど。
「あ、部屋汚いからちょっと片付けてくるね」
「いってらー」
いかちゃんは軽い。
いってらーって、久しぶりに聞いたわ……。
まあ、丁度いいよね。
「久しぶりだね。一華。元気にしてた?…ちゃんと強くなってる?」
「あの時は本当に弱かったからね。まさか弱くはなってないよね?」
本当に久しぶりだね。私の娘、色葉一華。
彼女は私と雅(夫だよ)の長女。次女と三女は今何処か知らないけどね。
まあ、改めて自己紹介しようかな。
初めまして。私の名前は色葉輝夜。色葉家の者であり、二代目創造神だ。
薄々気付く人は気付いてたんじゃない?
眠った後、学園を見にいくのは私たちの仕事の一つ。
月星《げっせい》め。余計な仕事増やしやがって。
ちなみに、月星っていうのは色葉家の始祖。つまり、初代創造神だね。
月星って本当の名前はユウって言うんだよ。
色葉ユウ。そっちの方がいいと思う。
まあ、そんなことは置いておくよ。
「久しぶり…。お母さん。弱くはなってないよ。少しは強くなってるだろうけど、変わりはないよ。やっと起きたの?」
一華、言いたいことは一つにまとめろ。
分かりにくい。
まあ、私たちは寝てたからね。外の状況を知るために学園に行っていたってのもある。
そして、一華が強くなっているかを試すためにも大事なことだった。
まあ、ちょっとは強くなってて安心したけどさ。
「一華、静樹は?」
「今はいないだけ」
よかったよかった。
「お母さん、なんでまた学園に……?ってごめん!愚問だったね……」
ほんとだよ!!
私たちはただただ遊びたいだけだし!!
まあ、いいけどね。
私たちの心が本当にわかるのは
だから、私たちは娘だって欺くよ。
色葉家は、嘘が上手いんだ。
色葉家は、今日も愉快な日常を送る! ケイ @irohakaguya
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