【約5千文字】何もかも雑な異世界転生短編
シカンタザ(AI使用)
何もかも雑な異世界転生短編
私の名前は佐藤直樹。高校一年生だ。男っぽい名前だが女だ。
私はいわゆるオタクというやつで、アニメとか漫画が大好きなのである。そんな私が好きなものは、『異世界転生』も好きである。
これは死ぬときに神様に頼んで、違う世界に飛ばしてもらうことらしい。だが、私は死んでないから無理だろうけどな!
「はぁー今日も学校か」
そう言いながら、私は家を出た。すると目の前にはトラックが迫っていた。
「えっ?!」
そして私の人生は終わった……はずだったのだが
「ん?」
気づくと私は森の中にいた。
「ここはどこなんだ?あれ?私は死んだはずじゃなかったのか?」
とりあえず状況を確認しようと思ったその時、後ろの方から声が聞こえた。
「おぉ~やっと起きましたか~」
そこには、いかにも神ですっていう格好をしたおじいさんがいた。
「誰ですかあなたは?」
「わしはこの世界を管理しているものじゃよ」
この人何言ってるんだろう?
「まあそういう反応するよね~」
心を読まれてる!?︎
「それでどうしたんですか?」
「いやね、君をここに呼んだ理由だけど、君はもう死んでいるんだよ。だから今生きているってことは、新しい人生を歩めるということだよ」
「なるほど」
「そこで君には二つの選択肢がある。一つ目がこのまま天国に行く。二つ目が異世界に行ってもらうことだ。どちらにするかい?」
「それなら異世界に行きます」
「即答だね~じゃあ早速行くとしますか」
「はい!」
こうして私は異世界へと旅立った。今は、王都に向かう馬車に乗っているところだ。
「それにしても、王様から直々に依頼が来るとは思わなかったなぁ〜」
そう、私たちはこれからギルドの依頼でドラゴン討伐をしに行くのだ。しかも報酬金が高いし、なんといってもランクアップのチャンスだからだ。
「ねぇ琴子、ドラゴンと言うからにはやっぱり強いのかな?」
「うーんわからないわ。でも強い相手だと嬉しいわね」
「そうだね。私たちが強くなればみんなを守ることができるもんね」
「そうね。私たちがもっと強くならないと」
私と一緒に馬車に乗っている琴子は、真面目な性格をしている。ちなみに私のことを男だと思っている。私たちを乗せた馬車が止まった。着いたようだな。さて今回の討伐対象は何だろうか。
馬車から降りると、そこは森の中だった。周りを見渡すと、少し先にゴブリンらしき生き物を見つけた。私はその方へ行こうとした時、横から声が聞こえた。
「待って直樹。まだ早いと思うの。もう少し様子を見てからにしましょう」
琴子が止めてきた。確かに彼女の言う通りかもしれないと思い、しばらく様子見をすることに決めた。
それからしばらくして、そろそろいいかと思って進もうとすると、またもや声をかけられた。現れたのはサシアと名乗る女性だ。
「ちょっといいかな」
「何だいサシアさん?」
「私思うんだけど、ここの森って何かおかしい気がしない?」
おかしいとはどういうことだろう。私は考えてみたがわからなかった。しかし、ここは彼女に任せることにした。すると突然森が光りだした。私は驚いてしまったが、次の瞬間にわかった。
「おいお前たち!逃げないと死ぬぞ!!︎」
誰かの声が響いたが遅かった。突如、巨大なドラゴンが現れたからだ。これがギルドの依頼に載ってたドラゴンか。私は一瞬、死を悟った。
だが、私の前に二人の謎の少女が立ち塞がった。
「大丈夫ですよ直樹様。私が守ってみせますから」
「何を言っているのよ直樹。私たちが守るに決まってるじゃない」
2人はそう言ったあと、強大な魔法を使った。
「「【聖剣】」」
私は驚いた。彼女たちが勇者であることに気づいたからではない。二人が同時に同じスキルを発動させたからでもない。二人とも見た目は普通の女の子なのに、膨大な魔力を感じたから。そして、その力は明らかに私よりも上だったから。
「すごい……」
そう呟くしかなかった。
「さすがですね。あなた達ならあのドラゴンを倒せるかもしれません。私も全力でサポートします」
「ありがとうございます」
「わかりました。頑張ります」
こうして私たちはドラゴンとの戦いを始めた。しかし……
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
激しい爆発音と揺れがあたりに響いた。
「なんだ!?」
私が声を上げると、そこには謎の少女2人の真の姿が現れた。そう……彼女らは……『佐藤 美紀』『鈴木 彩奈』だった……。
2人は、伝説とさえうたわれた大魔法使いと、伝説の剣士として名を馳せた人物なのだ。そんな人たちが何故ここに?それよりもなぜその姿になった?疑問が尽きない。私は混乱してしまった。すると、彼女たちは口を開いた。
「「久しぶりね直樹」」
「えっ?」
「「どうしたの?直樹?」」
私は今起きたことが信じられなかった。まさか、この二人は私の幼馴染だというのか?ありえない……いや、でもこの感じ、この口調、間違いなく私の知っている二人だ。でも、どうしてこんなことになっているんだ?
「「どうしたの直樹?黙っちゃって?」」
「いや、何でもないよ」
「「そう?なら良かったわ」」
「ところでなんで二人がここにいるんだ?」
「「それはね」」
「「私があなたの妻だからよ」」
私は今、とても困惑している。目の前にいる美少女たちは、自分の妻だと言っている。しかも二人もいる。これは夢かと思ったが違った。ちゃんと痛覚もあるし、感覚もある。私はもう一度聞いてみた。
「本当に俺の嫁なのか?」
「「そうよ。あなたの妻の美紀と彩奈です」」
「そうか。とりあえず一旦落ち着こうか」
「「そうね」」
私たちは、ひとまず落ち着いて話すことにした。
「それで、なんで二人は私のことを知ってるの?」
「「私たちも異世界から来たの」」
「へぇ〜そうなのかい」
…………
「「って、それだけ!?」」
「他に何かあるかな?」
「「もっと驚くところがあるでしょ!!」」
「まぁ確かに驚きだけど、今は別にいいかな」
「「なんでよ!?」」
2人が声を荒げたところに、ドラゴンが攻撃を仕掛けてきた。
「危ない!」
2人に声をかけたが、彼女たちはそれを軽々と避けた。
「「雑魚が邪魔しないでくれるかしら」」
2人はそう言って、ドラゴンに向かって強力な魔法を放った。
「「【聖剣】」」
ドラゴンは息絶えた。
「あっけな!」
思わず私は叫んだ。ドラゴンは彼女たちによって瞬殺されたのだ。私は少し不安になった。もし、彼女たちが敵だったら私は確実に負けていただろう。しかし、今の私は彼女たちを信じることにした。彼女たちのおかげで、ドラゴンを倒すことができたのだから。
それにしても、彼女たちは何者だろう。明らかに普通じゃない。私は彼女たちについて聞くことにした。
すると彼女達は、自分たちが元々別の世界の人間であること、元々は同じ名前だったこと、この世界に召喚されたこと、などを教えてくれた。しかし、一つだけわからないことがあった。それが何故自分が夫だとわかったのか、だ。私はそのことを聞いてみた。すると彼女達が答えてくれた。
彼女達曰く、自分は最初から知っていたらしい。彼女達にとって自分の存在は当たり前のことなので、疑問に思ったことはないそうだ。ただ、彼女達の世界でも佐藤直樹は存在していたらしく、彼もまた自分を夫と認識していたようだ。私はそのことに安堵したが、疑問はまだあった。それは、なぜ自分が勇者であることがわかったのか、ということだ。私はそのことについて聞いた。
彼女たちは言うには、その世界でステータスというものが存在していて、それを見ればわかるらしい。私は彼女たちにその世界を見せてもらえるように頼んだ。彼女達は快く承諾してくれたので、早速見せてもらうことにした。
美紀
職業:大魔法使い
Lv:9999(MAX)
彩奈
職業:剣士
Lv:9999(MAX)
私は驚いた。彼女たちのレベルがあまりにも高すぎるからだ。私はすぐに彼女たちにステータスを見せてもらったが、レベルが桁違いに高い。
「すごいね」
私がそう呟くと、二人は照れくさそうに笑った。そして彼女たちは口を開いた。
「「ありがとう」」
「ところで、なんで二人は私のことを知っているの?」
「「私たちはあなたの妻だからよ」」
「私は妻にした覚えはないんだけど」
「「何言っているの?私も彩奈もあなたの奥さんよ」」
「えっ?どういうこと?」
「「だって私たちもあなたのことを愛しているもの」」
「えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?えっ?」
私は今混乱していた。二人からいきなり愛の告白をされたからだ。しかも、2人とも私のことを好きだなんて……そんなこと言われたら、どうすればいいかわかんないじゃないか!!
琴子「あのさ、なんで急にそんなことを言うの?」
サシア「支離滅裂だよね」
琴子とサシアが間に入った。俺は深呼吸をして心を落ち着かせた。
「なんで急に私のことを好きとか言い出したの?」
「「ずっと前から知っていたから」」
「……」
話にならない。途方に暮れているとさっき死んだはずのドラゴンが生き返って襲い掛かってきた。しかし私は焦らない。だって俺には最強の武器があるからだ。
「死ね!」
「うぎゃぁああああああ!!!!!」
その瞬間、俺の手にある剣が光り輝き、ドラゴンを跡形もなく消し去った。
「あなたもすごい強いね……」
サシアが半ば呆れていった。依頼は達成したのでギルドに報告しに行くことにした。
あの強大なドラゴンを倒したという評判は国中に広まり、私たちは国王に謁見することになった。
「おお、よくぞ我が王国の危機を救ってくれた!礼を言うぞ」
「いえ、当然のことをしたまでです」
「そう謙遜するでない。褒美として金貨100枚と……この称号を与えよう」
王様がそういうと俺たちの前にステータス画面が現れた。そこにはこう書かれていた。
【レベルが上がりました】
【経験値を獲得しました】
【スキルポイントを入手しました】
【スキル:剣術Lv2を取得しました】
【魔法:火属性Lv3を取得しました】
【アイテムボックスLv1を取得しました】
【気配察知Lv4を取得しました】
【言語理解Lv5を取得しました】
【無詠唱Lv6を取得しました】
【魔力感知Lv8を取得しました】
【隠密Lv7を取得しました】
【気配遮断Lv9を取得しました】
【スキルポイントを入手しました】
【スキル:鑑定Lv10を取得して全能力値を+1000しました】
【経験値を獲得してLv11になりました】
【全ての数値が限界値に達しています。これ以上は上がりません】
【レベルが上限に達しました。進化が可能です】
【新しい種族:神族を選択しますか?】
【はい/いいえ】
私は迷わずに「はい」を選択した。こうして私は神になった。
神になった私は美紀と彩奈と暮らすことにした。女同士だが私は神なので子供が生まれた。名前は恋子と舞子と決めた。
琴子とサシアは結婚したらしい。サシアは女のように見えていたが男だったらしい。二人は仲睦まじく暮らしているそうだ。
3人での暮らしになってからだいぶたったある日、女神と名乗る女が現れた。
「この水晶で現実世界の両親と会話ができますよ」
女神の勧めに応じて両親と会うことになった。
「おお、直樹。ちょっと雰囲気が変わったけどあの日とほとんど変わらないわね」
年を取った母が言った。
「父さんと母さんが死んだらそっちに行けるかなあ?」
父さんが冗談っぽく言った。
「女神様ならできるかなあ?」
俺はそう言って笑った。
…………
「じゃあそろそろこっちの時間が遅くなったから」
父が言った。
「ああ」
「元気でね」
母が手を振る。
「うん」
そう言うと水晶に映された両親が消えた。これで本当にお別れだ。これからどうしようか。
そんなことを考えているとドアが開いた。そこに立っていたのは父でも母でもない。サシアだった。サシアはいつも通りの格好をしていた。しかし、その顔はやつれて目は落ちくぼんでいた。その姿を見て私は直感的に悟った。彼女はもう長くないのだ。サシアは私の顔を見るとかすかにほほ笑んだ。そして力なくベッドに横たわると弱々しく口を開いた。その声は小さくて私以外の人間には聞こえなかっただろう。
「私も好きだった」
そういう彼女の表情はどこか満足げだった。俺は彼女に駆け寄り抱きしめた。
「ごめんね。気づかなくて」
「いいんだよ」
「ありがとう」
「こちらこそ」
そうして俺達は笑いあった。
次の瞬間、部屋中に光が満ち溢れ、意識を失った……。
目が覚めるとそこは見慣れた自分の部屋の天井があった。そばには美紀と彩奈がいる。
「サシアは?」
「「サシア?」」
二人はきょとんとした。あれ以来、サシアと琴子を見た者はいない。何だったんだろうと気にかかるが次第にその気持ちは薄れていくのだった。
完
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