世界一やさしい依存症入門【要約・書評】
西村洋平
世界一やさしい依存症入門【要約・書評】
どうも
みなさんは依存症になったことがありますか?
ゲーム
酒・たばこ
SNS
依存症と聞くと上記のようなものが浮かびますね。
私は小学生の時はゲーム中毒と言ってもいいほどゲームばかりしていて、親に何度もゲーム機を取られた記憶があります。
このように多くの人が一時的にも何かの中毒になった経験があるのではないでしょうか?
それではなぜ私たちは依存症になってしまうのでしょうか。
そこで今回は「依存症」に関する本を紹介します。
本のタイトル
世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい?
著 松本俊彦
河出書房新社
本の要約・ポイント
本書は中学生に向けて依存症の基本的な特徴や種類、歴史やメカニズムなどについて解説しています。
そこで著者は依存症について治療やその人への接し方だけでなく、「依存症になってしまった背景」を知ることが大切だと主張しています。
また、本書では依存症の原因について次のように述べています。
依存症の根っこには、必ず、歪んだ人間関係があるのです。
世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい? p.176
つまり、実生活のトラブルや不満から逃れるために何かにドはまりしてしまうということです。
依存していることをやめさせても、以前と環境がまったく同じであれば根本的な解決にはなりません。
なので、一方的に相手を否定するよりも相手の力になってあげることが大切です。
また、本書は自分が依存症になってしまったときだけでなく次のような人たちが依存症になってしまったときの接し方にもついても学ぶことができます。
生徒
友達
自分の子供
なおなお
中学生向けに書かれているので私みたいにまったく依存症について詳しくない人でもとても理解しやすいです。
依存症はいつ誰が発症してもおかしくないほど身近な症状なので基本的な知識を頭に入れておくことをおすすめします。
熱中と依存の違いとは?
私は本書を読んでいて、熱中することと依存することの違いが気になりました。
薬物に対しては熱中とは言わないので、モノに対してハマることは依存症というのでしょうか。
それとも勉強やビジネスでは中毒と言わないように社会的に肯定されていることは依存症と言わないのでしょうか。
それでは一度、整理として辞書の意味を確認してみます。
依存とは、
他に頼って存在、または生活すること。
それに対して熱中は、
一つの物事に深く心を傾けること。夢中になること。
依存はハマるというよりもそれなしでは生きていけないというみたいにコントロール権が自分にない状態のような感じがします。
さらに依存について厚生労働省の「依存症についてもっと知りたい方へ」では依存症を次のように定義してます。
医学的定義では、「ある特定の物質の使用」に関してほどほどにできない状態に陥る状態を依存症と呼びますが、本ページでは行為や過程に関してそのような状態に陥ることも含めて依存症として表現しています。
さらにこのページでは依存症の問題は「誰かが困ること」と表現しています。
なおなお
そう考えると依存症=厄介なことにハマっているという解釈もできそうですね…
まあ、そこまで厳密に言葉を使い分けなくても「依存症=ハマっている」という解釈でも特に支障はないでしょう。
日常生活上でのきっかけが重要
私も小学生の頃はゲーム依存症で当時は予定がなければ家にいるときはいつもゲームをして遊んでいました。
やりすぎて親に取られたときは泣いたり、よりいっそうゲームのことばかり考えてしまうようになった気がします。
なおなお
しかし、私は中学生になったころにはやめていました。その原因は部活や勉強で忙しくなったからだと思います。
私の場合は友達が少なく、あまり人と触れ合う機会が少なかったということが原因でした。
しかし中学生活では時間的にはとても忙しくなり、充実していました。
なので日常生活の環境を変えるきっかけも大切だと思います。
著者も述べているように、人間関係を充実させることも解決につながりますが、新しいことに挑戦してみることも大切かもしれません。
なおなお
マンガやドラマでも大切な人や自分の夢を思い浮かべて、たばこや酒の缶をゴミ箱に捨てるシーンを見かけます。
友達やカウンセラーに相談してみること、そして新しい目標を持つことは自分を変える大きなきっかけになると思います。
とはいえひとりで抱え込んでいる人が自分から他人に打ち明けることは難しいことなので悩んでいそうな人がいればこちらから話を聞いてあげることも大切です。
まとめ 依存症のメカニズムを知ろう!
いかがだったでしょうか。
依存症は身近な現代病のひとつだと私は思います。
なかには「意思が弱いだけ」とバカにする人もいるかもしれません。
しかし依存症のメカニズムを知ると自分の力だけではどうにもならないことがわかります。
一方的にバカにするだけでは状況はいっこうに良くならないので、私たちも依存症について知る必要がありそうです。
なので依存症に興味がある人はぜひ一度本書を読んでみてくださいね。
ということで今回は以上になります。
それでは、また!
世界一やさしい依存症入門【要約・書評】 西村洋平 @gabigon
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