Act.Ⅱ 地下鉄道と南部のウサギ
Act.Ⅱ これまでのあらすじ
アイルランドでの一幕を見事に解決した敏腕武器商人のカネトリは、久々の休暇を謳歌していた。
しかし、リジルとのクリスタル・パレスでのデートの最中、幼馴染で婚約者のバーバラ・アンダーシャフトと思いがけない再会を果たす。
『機関銃の父』ハイラム・マキシムが主催する夜会に出席することになったカネトリは、そこで恩人にして、師であるアンドリュー・アンダーシャフトと再会。いずれアンダーシャフトの名を継ぐことになるカネトリは、まだ猶予が欲しいと懇願する。
それを受けて、アンダーシャフトは賭けを提案。
女王陛下も出席するロイアル・アスコット大会で、「20ポンド」をどれだけ多くできるかを競うことになる。
その結果……
「カネトリ……大丈夫?」
「大丈夫じゃ、ない」
「もー、情けないなー」
「うるせー、休暇を取り上げられた男の気持ちがわかるか!」
圧倒的敗北☆ やっぱり、アンドリュー・アンダーシャフトには勝てなかったよ……。
こうして、賭けの代償として、二人と一羽は目下、第二次南北戦争中の南部連合国テネシー州のレット・バトラー商会に武器を輸送することになる。
……が、しかし。
「サプラーイズ! 私もいくわ、カネトリ! アメリカ!」
「…………」
なぜか、バーバラもついて行くことになる。
一行は汽帆船〈サプライズ号〉に乗ってロンドンを出港。一路、戦乱渦巻く
果たして、そこで待ち受けるものとは。
『UNDERSHAFT~蒸気の帝国をケモノと渡る~』――第二部「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ディキシーランド」〈第二幕 地下鉄道と南部のウサギ〉開幕!
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