第32話
魔物との初戦闘から一ヶ月が経った。その間ホーンセーブルを中心に戦うことが出来たけど、その他の魔物とも遭遇していた。
姿を現すホーンセーブルを追っては倒しを繰り返していると、気がつけば森の少し奥に進んでいた。
いきなり背中をドンと突かれ倒れ込むと、覆いかぶさるようにフォレストウルフが襲ってきた。左肩を噛みつかれ、驚きと恐怖と痛みで無我夢中で暴れフォレストウルフを引き剥がした。すぐに立ち上がると同時に引き剥がしたフォレストウルフが飛びついてきた。
無我夢中で振るった木の棒がカウンター気味にフォレストウルフの脳天にヒットし、一撃で倒すことができた。
いっってぇ!......あれ?
噛まれた左肩を見ると服には穴が空いていたけど肩自体は少し血が出ているぐらいで、引っ掻き傷程度だった。落ち着いてみると、たいして痛くない。
かなり勢いよく噛まれたと思ったんだけど、ダメージが少ない。どうやらステータスの影響で大丈夫だったみたいだ。
家に帰って母ちゃんに服に穴を空けてめちゃくちゃ怒られたけどフォレストウルフぐらいの魔物なら攻撃されてもたいしてダメージを受けない事がわかり、気持ちに余裕ができた。
それ以降、森の浅い場所で余裕をもって積極的に弱い魔物との戦闘を繰り返した。どうやら森は奥に行くほど強い魔物が出るみたいだったのであまり森の中を進まないようにした。
痛みが少ないとはいえ痛いのは嫌だし、服が破れて母ちゃんにまた怒られたくなかったので慎重に魔物の攻撃をもらわないように心がけた。
木の棒は削って尖らすのをやめた。最初のうち何回かは、尖った木の棒で魔物を突いてみたけど突くたびに尖った部分が壊れて結局棒で叩いて倒す事になったから。
たぶん目だったり急所を的確に突ければ大丈夫だと思うんだけど、動く魔物を相手にそんな技術は僕にはないから、毎回潰れた木の棒を削って尖らす手間を面倒に思い、木の棒のままで使う事にした。槍術のスキルも手に入りそうになかったし。
そしてこの一ヶ月の間にレベルも上がった。
name:ネール
age:10
job:農民 (27/100)
lv:33
exp:120/95600
skill:投石lv.3 棒術lv.3
HP 60/60
MP 0/0
STR:49
VIT:42
INT:16
RES:16
AGI:28
DEX:34
釣りをしていた時と比べて一日に取得出来る経験値は数倍になった。レベルアップに必要な経験値も増えているのでレベルが上がりづらくなってるけど一ヶ月でレベルが3つ上がった。サファイヤピアスの経験値5倍取得の効果はやっぱり大きい。釣りしてるだけだと3つレベル上げるのに一年ぐらいかかったかもしれない。
スキルも投石・棒術ともにlv.3になった。最近では最初に比べ随分魔物との戦いが楽になってる。
ただ、あくまで弱い魔物に対して楽になってるだけなので、無理せず地道に弱い魔物を狙ってレベル上げを継続していきたいと思う。
いのちだいじにがモットーです。
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