第28話
尖った木の棒を使い続けて6ヶ月がたった。レベルは24まで上がった。マチカネ村周辺が雨季に入った影響で湖に行けなかったり、木の棒が折れて作り直したりと中々順調にとは行かなかった。
そんなある日、いつもの様にヨコヅナデビルを木の棒で倒して自分のステータスを見てみた。
name:ネール
age:9
job:農民 (23/100)
lv:24
exp: 846/12500
skill:投石lv.1 棒術lv.1
HP 38/38
MP 0/0
STR:31
VIT:25
INT:11
RES:11
AGI:18
DEX:20
スキル増えてる!
やった!!
...って、棒術かよ!?
どうやら尖った木の棒は槍としてではなく棒として扱われたようだ。まぁ、いいんだけどね、別に。木の棒だしね。槍じゃないしね。分かってたし...。
skill:棒術
棒状のものでの打撃・突き等の
威力・技術が加算
STR+(lv.×0.5)
DEX+(lv.×0.5)
とにかくこれで戦闘に役立つスキルを習得できた。あとは少しでも早くレベルを上げて釣りから魔物退治に移行しなければ。
にしても棒術のスキルは習得に6ヶ月かかったけど投石のスキルは一回で覚えられたんだよなぁ。やっぱり投石のスキルは農民のジョブに適正のあるスキルなんだろうか?もしかしたらゲームに登場していないスキルも他にあるかもしれないな。どっちにしろ魔物を倒せる様になれば色々試してみよう。
それから更に6ヶ月がたった。ひたすら釣りを行い、運がいいのか、あれ以来フォレストウルフをはじめ魔物に襲われる事は一度もなかった。やっぱり魔物は基本的に森から出てこないって事なんだと思う。
トラブルといえば釣り針が一回壊れちゃったけど、ストックしておいた魚の骨を使って一週間程で新しいものが作れた。
初めて作った時はニヶ月程かかったのに、多分これもレベルアップによるステータス上昇の恩恵じゃないかと感じた。
他にも毎日行っている訓練の量や強度をどんどん増やしているけど、これもステータス値上昇の影響だと感じる。前世の大人並みの身体能力になってるのは間違いないと思う。レベルって、凄いなぁと日々実感している。
そうこうしているうちに遂に目標レベル達成の日を迎える事が出来た。
name:ネール
age:10
job:農民 (27/100)
lv:30
exp:10/38500
skill:投石lv.1 棒術lv.2
HP 52/52
MP 0/0
STR:39
VIT:34
INT:13
RES:13
AGI:22
DEX:25
一つ歳をとりその分のレベルも上がった。棒術のスキルも一つレベルが上がった。正直微妙なステータス値だけどギリギリ魔物と戦える数値になったと思う。以前遭遇したフォレストウルフとなら一対一でなんとかなりそうだ。
ただ、あくまでステータス値上で、って事なので実際無事に戦って倒せるかどうかはよく分からない。なので基本的にはできるだ弱い魔物を見つけて戦いを経験していきたいと思う。
正直魔物と戦うのは怖いけど、よりレベルを上げるためにもリスクは避けて通れない。
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