たかが詩じゃないか

詩音 悠

『それだけが僕にできること』

ため息まじりの 君の呟きを聞く

胸に染み入るような 長雨の中

レインコートを羽織り 傘は持たない

流れる涙も 気にしたりしない 

唇を噛み締めて 夢を追う君の

細い指握り締め 側にいるいつでも 

それだけが 僕にできることさ

街の灯りが 濡れた歩道を揺らし

雨上がりの街 ふたり駆け出す



ぬるま湯のような 無気力な毎日を

変えたいともがいてる ひたむきな君

抑えられない 情熱を持て余し

いわれの無い嘘 気にしたりしない 

したたかに打たれても 夢を追う君の

細い肩抱き寄せて 側にいるいつでも 

それだけが 僕にできることさ

空を見上げて 流れる雲を追った

雨上がりの街 ふたり駆け出す



向かい風でも まっすぐ前を向いて

雨上がりの街 ふたり駆け出す

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たかが詩じゃないか 詩音 悠 @special12

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