第17話


え……?

違和感はそれだったようだ。

どこかで見た事のある文字だと思った。

なぜ気が付かなかったのだろう。


「確かに言われてみればそうかもしれない……。」


と蓮も言った。

それに続きみんな頷き、納得した様子だった。

僕も同意だ。

それと先程見つけた紙切れ。

これもノートの字と似ている。

ということは、これも優が書いたのだろうか。


(なにかのヒントになるかもしれない。)


そう思ったが、まだみんなに見せるのはやめておくことにした。

今見せても混乱するだけだと思ったからだ。


「でもどうしてこんなもの?それとノートの彼女って誰のこと?そんな子いたっけ?」


と、小夜が言った。

確かに不思議なのだ。

私たちは7人組だった。

席が近く、話があったので仲良くなったはずなのだ。

そして、優が教室にいて勉強をしていたなら僕たちが知らないはずがなかった。

なのに何故知らない思い出があるのだろう。


「ずっと前のものだからじゃないのか?」


と蒼太が言った。

確かにそうかもしれない。

僕たちがまだあっていない時に書いたものだから知らない思い出があるのだろ。

そう思ったが、海月こんなことを言い出した。


「じゃあなんでこの世界にあるの?こんなもの置く必要無くない?RPGのゲームなら理由のないものは置かないと思う。」


それはそうかもしれないが、それ以外に理由があるのだろうか。

きっと知っちゃいけないものを知ることになる。

続けて海月が言った。


「それに、もしもこの『彼女』がこの世界を作り、僕たちにゲームをさせたことに関係があるなら、『彼女』を見つければ帰る方法もわかるんじゃない?」


それもそうかもしれない。

と、僕以外の全員が納得し始めた。

彼女の正体に気づかれてはいけない。

そう思った。

なぜかは分からない。

だがそう思ったのだ。

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裏切り者〜殺人ゲームの世界へ〜 ねこちゃん @Sleeptart

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