かまくらホール

翔吏

大雪の降る夜に

 それでは続きまして、明日の天気予報をお伝えいたします。こちらの画面をご覧ください。明日の夕方から深夜にかけて、近年稀に見る大雪の予報となっております。降雪による混乱も予想されるため、なるべく夜は安全な場所で過ごすことを心がけ、外出される方々はお怪我のないように十分注意してください。


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 かまくらの中には七粒の雪の精霊たちが集まっていました。


 雪の粒をドーム型に固めたその空間は『かまくらホール』と呼ばれていて、普段は雪の精霊たちの集会所として使われています。お喋りをしたり、飲み会を開いたり、寝泊りをしたり、要するに多目的ルームのような場所です。


 しかし、どうやら本日の集まりは少しだけ様子が異なるようでした。雪の精霊たちはホールの一か所に集まって、真剣そうな表情をしているのです。いつものばか騒ぎが嘘みたいでした。


 昨日の夜なんて、酔いつぶれた雪の精霊の一粒が、「雪族王におれはなる!」とか言って吹雪の中に飛び出そうとしたので、他の雪の精霊たちが大慌てで止めに入ったものです。雪の精霊なのだから心配ないのではと思われるかもしれませんが、吹雪は風の精霊たちの管轄でもあるので、雪の精霊といえども迷子になって別の地方に飛ばされてしまう可能性があるのです。


 とまあ、このような出来事が一週間に一度は起こるのが『かまくらホール』でしたので、他の雪の精霊たちからは別名『だめくらホール』とも呼ばれているのだとか。


 しかし、不名誉な通り名とは裏腹に『かまくらホール』の評判は比較的高いものでした。その理由は『かまくらホール』で年に一度だけ開かれているコンサートにあります。


 もちろん、雪の精霊たちはそれぞれ意識を持ってはいるけれども、その体は雪の粒なので、楽器を演奏することはできません。それゆえ、他の会場で開かれているコンサートの多くは歌の上手い雪の精霊たちの独唱や合唱が主流なのですが、ここ『かまくらホール』はその限りではありませんでした。


 突然ですが、雪の結晶には音を吸収する効果があるのをご存じでしょうか。雪の日に外を歩いていると、いつもより静かだなと感じられることがあるのはそのためです。雪の精霊たちも同じ能力を持っているのですが、実はそれに加えて、吸収した音を吐き出す能力も持っているのです。そして『かまくらホール』のコンサートではこの能力を応用した演奏が行われています。


 まず、雪の精霊たちは別々に様々な音を吸収しに出かけます。たとえば、水の跳ねる音、風の吹く音、車の走る音、などです。その音の発信元に近ければ近いほど鮮明に音を吸収することができます。


 次に、それぞれが吸収した音を指揮者のリズムに合わせて吐き出します。すると、そこには様々な音が重なり合った心地良いビートが生まれるのです。これは一朝一夕で身に付く技術ではありませんので、簡単に真似をすることはできません。他に類を見ないこのコンサートは遠くの地方に住む雪の精霊たちからも多くの注目を集めています。


 ちなみに、年に一回限りのコンサート当日には、多くの雪の精霊たちがこの地方に押し寄せるので、その冬一番の大雪になるのだとか。雪の精霊たちは長い距離を移動するときに多少の雪を伴いますからね。人間たちからすれば迷惑な話でしょう。


 それでは、ここで雪の精霊たちの話し合いを覗いてみましょう。


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 話し合いの場では、雪の精霊たちのリーダーが主に進行を担っていました。この雪の精霊たちの中で一番年上の彼は、毎年コンサートの時期になるとリーダーを務めています。例年のコンサートの成功は彼の功績も大きいでしょう。


 「ようやく今年もこの季節がきたようだな。本番当日には多くの観客が訪れることだろう。残りはあと二週間近くだ。コンサートの準備をして、俺たちで良い演奏をしようではないか」


 まあ、普段は無礼講で威厳などないに等しいので、この光景はややシュールにも思えます。


 「さすが、雪族王の言葉は骨身に染みますねぇ」「昨夜は大変だったんだからね」「本当に」「まあ、僕たちが怒られずにいられるのもコンサートの評判のおかげだから頑張らないと」「はー、今日は寒いなぁ」「あんた、雪の精霊のくせに何言ってんの」


 話し合いは酷い有様でしたが、しばらくしてからやっと建設的な言葉が飛び出しました。


 「それで今年のテーマは?」「ああ、そうだった」「去年は『星と月のロマンス』だったわね」


 その様子に満足げにうなずいて、リーダーは説明を始めました。


 「今年のテーマは『冬の街並みと自然』にしようと思う。そしてこれが今年必要な音だ」


 1 木から雪が落ちる音

 2 冷たい風が流れる音

 3 風で花瓶が割れる音

 4 湖に水がしたたる音

 5 葉をほうきで掃く音

 6 時刻を示す秒針の音


 その表を見ながら、雪の精霊たちは口々に話し始めました。


 「今年はどうやって担当を決める?」「……担当決めか」「……あまり思い出したくないな」


 コンサートでは毎年違った曲を演奏をしているので、新しく担当を決める必要があるのです。ちなみに去年は、飲み比べで担当を決めようということになり泥酔者が続出するという事件が起こったものですが、さすがに今年はそうはならなかったようです。


 「そうだな。ここは恨みっこなしってことで、あみだくじでどうだ?」


 彼らも少しは成長をしているのでしょう。このことについて、とくに反対意見は出なかったので、リーダーの発案の通りあみだくじが行われることになりました。


 その後、やや紆余曲折ありながらも話し合いは進んでいき、やがてそれぞれの担当や方針が決められました。そこに至るまでに約五時間以上かかったことをここに記しておきましょう。


 「…………よし、やっと決まったな。もうこんな時間か。明々後日の夜までにそれぞれの担当の音を集めてくるということで。お疲れさま」


 こうして長い話し合いは終わりを迎えるのでした。


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 ここからはそれぞれのメンバーの様子を覗いてみましょう。まずは、リーダー担当の彼です。


 ホールの中にはリーダーの彼だけが残っていて、他の雪の精霊たちはそれぞれの担当の音を吸収しに出かけた後でした。曲の構成や当日の指揮者が彼の担当なので、他の雪の精霊たちと同じように音を吸収しに出かける必要はないのです。とはいえ、もちろん暇ではありません。


 「さて、今年の演奏はどうしようか」


 演奏する曲はそれぞれのメンバーの音が揃ってから彼が中心となって全員で作り上げていくことになっています。しかし、それまでにある程度の方向性を固めておかなければ、時間だけが過ぎてしまいます。つまり、その方向性をあらかじめ考えておくのが彼の役割の一つです。


 彼は冬空を眺めながら長く息を吐きました。雪の精霊なので息が白くなることはありません。透明に澄みきった広い空を想像のキャンバスにして、他の雪の精霊たちが集めてくるであろう音を想像しながら、丁寧に音楽を描いていきます。


 毎年、彼の頭の中にはとても素敵な音楽が生まれます。そして、最終的にはそれを遥かに上回るほどの素晴らしい演奏が出来上がるのです。普段はちゃらんぽらんな行動をしていても、結局は音楽が好きなメンバーたちなのです。期待に胸が躍り、彼の口元は自然に綻んでいました。


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 次は、木から雪が落ちる音の担当を覗いてみましょう。


 「とりあえず近くの森に来たみたけど、なかなかそう簡単には落ちてこな……」どささっ。


 おや。彼の真後ろに、それはそれは見事な雪が落ちてきましたね。とても良い音に聞こえましたが、どうやら上手くはいかなかったようです。


 「あー、音を吸収するのを忘れてた……」


 雪の精霊といえども、時間を巻き戻すことはできませんから、音を吸収するためにはタイミングに合わせて能力を使わなければいけないのです。これは残念でしたね。


 「まあ、でも、こんなにすぐに落ちてきたってことはまたチャンスは……」ざざっ。


 どこかから雪のこすれる音がしました。もしや絶好のチャンスでは。彼は声を潜めます。


 (よし! いただき……)どささっ。


 ……確かに、雪の落ちる良い音がしましたけれど、彼に直撃しましたね……。大丈夫かな。


 「……………………やった、良い音で吸収できた」


 山なりに積もった雪の中から彼はようやく顔を出しました。それはもう音の発信元から距離ゼロセンチですからね。これ以上ない収録環境でしょう。


 でも、元気そうで良かったです。


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 次は、冷たい風が流れる音の担当を覗いてみましょう。


 「はー、ここは本当に寒いなぁ」


 雪の精霊の中で一番年下の彼は、寒そうに縮こまって歩いていました。雪の精霊は要するに雪そのものなので、基本的に寒さを感じることはほとんどありません。しかし、感受性の豊かな雪の精霊は、雪を見るだけで寒くなってしまうことがあるそうです。大変にも思えますが、こればかりは外に出て慣れていくしかありません。


 幸か不幸か、今日は比較的風の強い日でした。近くの森にある木々の間を彼は歩いていました。おそらく、木々の間を通り抜ける風の音を吸収するつもりなのでしょう。森の風の音は澄みきっていて心地良いですからね。これはとても良い音になりそうですね。


 そのとき、ひときわ大きな風の音が森の中を通り抜けていきました。透き通った風が地面を優しくなぞると、小さな雪の粒々がさらさらと宙を舞い、光を反射してきらきらと輝きました。その光景はまるでダイヤモンドダストのようにも見えました。美しさに溢れた一瞬の光景です。


 「……うん、きれいな風の音だ」


 どうやら、風の音も上手に吸収することができたようですね。


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 次は、風で花瓶が割れる音の担当を覗いてみましょう。


 「でも、そんなに都合よく花瓶が割れたりしないわよね。どうしようかしら」


 頭を悩ませながら彼女は街の中を歩いていました。街の大通りは活気にあふれています。路上を行き交う人々から少し離れた場所に立ち止まって、彼女は周りの様子を眺めました。


 すると、とある看板の文字に目線が止まりました。そこには『猫の逃走劇』と書かれていました。その看板は上映の告知用に映画館の店先に立てかけられたものです。それから彼女は大喜びで映画館の方へと向かっていきました。


 実は、彼女は以前にその映画を観たことがあるのです。その作品は、猫の目線から下町の風景を鮮やかに描いたもので、作中では、猫が塀から飛び降りたときに、真下に置いてあった花瓶が割れてしまうというシーンがあるのです。これは幸運としか言いようがありませんね。


 やがて彼女は映画館に入って、『猫の逃走劇』が上映される予定の劇場内で、端の方に位置を構えました。その場所はスピーカーに近い場所でしたので、きっと良い音で吸収できることでしょう。


 ちなみに「雪の精霊なのだから入場料はタダよ」が彼女の持論でした。


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 次は、湖に水がしたたる音の担当を覗いてみましょう。


 「どうも、こんにちは。私、雪の精霊です。水の精霊さんはいますか?」


 彼女は湖のほとりから呼びかけていました。雪が溶けると水になりますし、大気中で水が冷やされると雪になりますから、雪の精霊と水の精霊はそれなりに仲が良いのです。親戚のようなものです。同じ理由で、雨の精霊とも仲が良かったりします。


 「ああ、こんにちは、雪の精霊さん。去年の冬ぶりだね」


 湖の中から水の精霊が出てきました。


 「あらら、水の精霊さん。またお肌の調子が良いみたいですね。潤いたっぷり」


 「あはは、雪の精霊さんこそ、しっとりして柔らかそうなお肌で。きれいだよ」


 しばし冗談を言いながら、雑談を楽しんでいました。


 「ところで、雪の精霊さん。今日はどうしたの?」


 「実は、近々『かまくらホール』のコンサートが開かれることになっていて、その演奏のために湖に水がしたたる音が欲しいの。水の精霊さんに、協力していただけないかと思って」


 「なるほどそういうことね。お安い御用だよ」


 それから水の精霊は湖の上で軽やかに跳ねるとそのまま湖の中に飛び込みました。ポチャン。


 「とても良い音でしたわ。水の精霊さん、ありがとう」


 「どういたしまして。また遊びにきてね雪の精霊さん」


 こうして、無事に水の音を吸収することができたのでした。


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 次は、葉をほうきで掃く音の担当を覗いてみましょう。


 「うーん、今日はまだいないみたいだな」


 彼はとある家の前に来ていました。この家の住人はとてもきれい好きで、毎日のように家の庭や周りの道路をほうきで掃いているのです。実は、彼自身も落ち葉や雪と一緒に掃かれたことが何度かあり、今回はそのことを思い出してここを訪れたのでしょう。


 ちなみにこういったことは雪の精霊であれば誰でも経験するものです。通行人に踏まれたり、ほうきで掃かれたり、風で飛ばされたり、そのような経験を経て、雪の精霊たちは強くなっていくのです。主に心が。


 ガチャン。しばらくして、扉の開く音がしました。この家の住人が出てきたのです。住人は玄関先に立てかけられていたほうきを手に取って、目に付いた落ち葉などを掃き始めました。


 彼はおそるおそる住人のそばに近づいていきます。きっと以前の出来事がトラウマになっているのでしょう。下手をすれば一緒に掃かれてしまいますからね。本音は近づきたくないのでしょうけれど、あまり遠くからでは音を鮮明に吸収することができません。ゆっくりと雪に紛れながら距離を詰めていきます。


 「うわっ! ……危なかった」


 思いがけず、彼のすぐ真横をほうきが通っていきました。危うく一緒に飛ばされてしまうところでしたね。


 その甲斐もあって、臨場感あふれる音を吸収することができたようです。


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 次は、時刻を示す秒針の音の担当を覗いてみましょう。


 「時計の音ならここよね」


 街の中にある老舗の時計屋さんに彼女は来ていました。確かに時計ならこのお店が一番でしょう。何といってもこのお店には、腕時計、掛時計、置時計、鳩時計、デジタル時計、ありとあらゆる時計が売られているのです。秒針の音も選び放題でしょう。


 「この音は軽快で心地良いし、こっちの音は重厚で魅力があるわね。迷うわ」


 ちなみに、彼女は時計マニアでした。一定のリズムを狂うことなく刻み続ける時計の音に耳を澄ますと、なぜだか心が落ち着くらしく、暇な時間にはこのお店を訪れて「マスター、今日も良い時計を付けているわね」などと声を掛けているのだそうです。


 もちろん、人間には雪の精霊と雪の粒との違いを見分けることは難しいので、店主に気づいてもらえることはありませんでした。しかし、このことについて彼女は「確かに私たちは住む世界は違うけれど、時計を通して同じ時間を生きているのよ」と語っていました。


 「うん、この音は良いわね。古き良き時計の魅力を表現しているわ。これにしましょう」


 どうやら気に入った時計の音があったようです。


 「それじゃあ、マスター。また来るわね」


 そう言い残して、彼女はお店を去っていきました。


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 話し合いから三日後の夜、かまくらの中には七粒の雪の精霊たちが集まっていました。


 ちなみに今更ですが、雪の精霊たちは『粒』という単位で数えることが一般的です。これは雪の精霊たちの体が雪の粒そのものであることに由来しています。


 「全員無事にそれぞれの音を集められたようだな。よし。ここで一粒ずつ聴かせてくれ」


 今回の話し合いでもリーダーが進行を務めていました。他の雪の精霊たちは順番にそれぞれの担当の音を鳴らしていきます。


 一粒目は、木から雪が落ちる音の担当が音を鳴らしました。どささっ。

 二粒目は、冷たい風が流れる音の担当が音を鳴らしました。ひゅうっ。

 三粒目は、風で花瓶が割れる音の担当が音を鳴らしました。ぱりんっ。

 四粒目は、湖に水がしたたる音の担当が音を鳴らしました。ぽちゃっ。

 五粒目は、葉をほうきで掃く音の担当が音を鳴らしました。ざざあっ。

 六粒目は、時刻を示す秒針の音の担当が音を鳴らしました。かちゃっ。


 最後の一粒が鳴らし終えると、それぞれが口々に自分の体験や感想を話しはじめました。


 「今年はみんなそれぞれ良い音を持って来たじゃないか」

 「それはもう雪に埋もれながら音を吸収してきたからな」

 「僕も寒さをこらえて近くの森の中に行ってきたんだよ」

 「ついでに映画を楽しむことができてラッキーだったわ」

 「私は湖のほとりで水の精霊さんに協力してもらったわ」

 「あともう少しで落ち葉と一緒に掃かれそうになったよ」

 「私がたくさんの時計の中から選び抜いた一級品の音よ」


 和気あいあいとした雰囲気のまま、少しずつ話し合いは進んでいきました。これほど良い音が出揃ったのは本当に久々のことでしたので、それぞれが期待に胸を膨らませていることでしょう。


 「それで、リーダーは曲の方向性を考えていてくれたのかしら?」


 「もちろんだ。今年の演奏はきっと素晴らしいものになるだろうな」


 そして、今後の練習の日程や、今年は大々的な告知をすることが決定してお開きになりました。


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 それでは続きまして、明日の天気予報をお伝えいたします。こちらの画面をご覧ください。明日の夕方から深夜にかけて、近年稀に見る大雪の予報となっております。降雪による混乱も予想されるため、なるべく夜は安全な場所で過ごすことを心がけ、外出される方々はお怪我のないように十分注意してください。


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 あれから時間は流れていって、ついにコンサート本番を迎えました。


 熱量のこもった大々的な告知が功を奏したのか、近年稀に見るほどの多くの雪の精霊たちが、地方を問わずやってきました。その数は『かまくらホール』の収容人数を遥かに超えていましたので、急遽、複数回の公演を行うことが決定したほどです。


 あの話し合い以降、何度も練習を重ねてきた『かまくらホール』の雪の精霊たちは、気合も十分の様子で舞台袖にて待機していました。


 「今年は過去最大規模の観客が訪れている。だがな。俺たちの演奏はいつだって最高だ。何よりも大切なのは、俺たち自身が楽しむことだ」


 リーダーのその言葉に頷いて、七粒の雪の精霊たちはそれぞれステージへと上がっていきました。そして全員がステージの上に出揃うと、ホール全体を飲み込むほどの張り詰めた空気の中でついに演奏が始まりました。


 優しく撫でるかのようにほうきの音がしたかと思うと、時を刻む秒針の音が聞こえてきて、柔らかな風の音が通り抜けた直後には、花瓶の割れる音が緊張感を生み出し、すると湖に水のしたたる音が穏やかにリズムを打って、慣れ親しんだ雪の落ちる音が安心感を運んできます。


 冷やりとしていてどこか優しいその演奏は、会場内の観客たちの心を包み込んで、ふわふわと宙を舞い上がります。やがて、演奏が終了した後のホールには、観客たちがそれぞれ持ち寄った拍手の音がこだましました。その夜、『かまくらホール』には数え切れないほどの拍手の音が刻み込まれたと伝えられています。


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 それでは続きまして、本日の天気予報をお伝えいたします。こちらの画面をご覧ください。昨夜の大雪から一夜明け、今朝は青空の広がる冬日和となりました。暖かい日差しにより、降り積もった雪が溶けて道路が滑りやすくなっておりますので、お出かけの方々は十分注意してください。

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かまくらホール 翔吏 @shori_music_

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