はじめは二人の間に漂う、穏やかでゆったりとした空気が少しだけ寂しさを感じました。おそらく今はもう、私が得ることのない学生特有の青い春を感じたせいもあります。そこから主人公の言葉に切なさを覚えたけれど、彼らの会話は甘くなっていきます、それもただの甘さではなく爽やかな、レモンティーのようです。主人公のはっきりとした言葉に、彼女の態度、そしてエンディングまですっきりとしていて、素晴らしい描写のおかげもあり夏とレモンティーが恋しくなりました。
同じ高校の先輩と後輩が奏でる、恋愛ストーリー。この作品はまるで、ホットレモンティーのように甘酸っぱく、心を温めてくれる。今も恋する学生には、特にオススメの作品です。きっと貴方の背中を、押してくれるでしょう。
主人公と、ヒロインである先輩との、絶妙な距離感の恋愛短編小説です。主人公の趣味である作曲を活かした、物語の魅せ方も非常に良し。読後感はまさに「燦々午後のレモンティー」というタイトル以外にありえないでしょう。