創設!妹の俺による妹のための妹部!
この山梨県立山崎高校は今年で100周年を迎える古き良き伝統がある学校だ。しかし、校舎がめちゃくちゃ古い。机が隣接する教室の壁は所々日々が入っているし、各クラスに設置されているテレビもつく所とつかない場所がある始末だ。それぞれの教室がある本校舎は何度か改築しているからあまり酷くはないが別校舎は酷すぎて目も当てられない。テレビなんてつくわけなく、外から見たらほんとにお化け屋敷というか廃墟というか、そんな見た目になっていると思う。そして、本校舎と別校舎の間には申し訳程度の中庭がある。ここには昼は購買のおばちゃんが来て、それが終わるとリア充たちの愛の溜まり場になる。正直胸糞悪くて見れたものじゃない。妹しか愛せない俺からしたら無縁そのものだ。そんなことを考えている間にも福井先生は足をとめずに歩いていた。ノリウムの床をカツカツ言わせながら向かっている場所はまさかの別校舎。
---------嫌な予感がする。
まさか我が妹部の部室は別校舎なのだろうか。おいおい、勘弁してくれよ………
「おい、着いたぞ」
「ま、まさか、ここですか?!」
連れてこられた場所はまさかの生徒指導室の隣のよく分からない物置のようなこの学校でも一二を争うボロ教室だった。
最悪な条件のフルコンボじゃねえか!まさか、俺が部活を作ると言い始めることを見越していたというのか…
「よし!じゃあ今日からここが…あれ?何部だっけ?」
「妹部です!!!」
「あーそうだった。妹部か、今日からここが部室な」
「 いきなりここが部室な」なんて言われたってどうしろってんだよ……
使わなくなった机や椅子が散乱していて、その他にもよく分からないダンボールや教科書が置かれている、、いや捨てられてる……
「え、ここどうすれば使えるように見えるんですか?まさか先生盲目だったりするんですか?」
「そんな訳ねぇだろ、お前が使えるように掃除すりゃいいんだよ」
「えええええええええ、めんどっくさ」
「あ!そうだ、俺これから打ち合わせがあるからお前掃除しとけよ!あと、一週間後までに部室の掃除と部員をあと最低一人増やさなかったら廃部にするからな」
出来て一分後に廃部宣言かぁ。って、部員まで集めなきゃいけないのかよ……
「じゃあ!俺行くから」
「ちょ、先生待っ…、っち、せめて最後まで聞いていけよ」
さて、どうしたものかな、課題が山積みすぎて何から手をつけたものか。取り敢えず妹好きを探すかぁ…まあ、妹に対する愛が俺より深いやつなんていないが…
「まあ、家に帰るか、」
そう独り言を呟いて俺は帰路に着いた。
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妹にあらずんば人にあらず〜転生しても妹と一緒にいたい〜 神草ソウタ @enriru38
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