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「やーね、そんな訳ないでしょ。
あの子だって、もう四十だったんだから。
ほんと、結婚もしないまま、行っちゃうなんて…」
「小夜先輩、結婚してなかったんですか?」
「そうよ。高校卒業してから、ずっと恋人もいなかったみたいだし。
もてない訳じゃ、なかったと思うんだけどねぇ」
小夜の母親の言う通り、彼女は寧ろ異性の目を惹く方で、もてない、なんて事は決してない。
高校の時だって、華道部のマドンナとまで言われていて、私だって、密かに想いを寄せていた時期もあったぐらいだ。
最も、私では到底釣り合わないと悟って、その想いは、早々に諦めたのだが。
「杉田君は?結婚してないの?」
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