三毛猫とぼく

樽は

第1話 猫に小判

猫に小判…といっても、小判は持っていないので、1000円札を渡してみる。

ミケは予想通り、興味なさそうにあくびをした。


「バカだなぁ、これはお前の好物の『CIAOちゅ~る』10本と同じ価値なんだぞ。」


ぼくがそう言うと、ミケはめんどくさそうに返事をした。


「その1000円札はわたしには使えないよ。だから、わたしにはただの紙切れ。わかったら、それで『CIAOちゅ~る』を買ってきてくれ、ご主人。」


ぼくは突っ返された1000円札を握りしめて、しぶしぶ出かける準備をした。

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三毛猫とぼく 樽は @wargen

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