第5話親部長、ご乱心
「この意味のない会議をするヤツらを余が成敗致す!」
山口は刀を構える。
すると、木刀を持った剣道部の溝口が前に出た。
「この、バカめっ!余の邪魔をする気か?死にたくなければ、木刀は下に置け」
溝口は木刀を構える。
「みんな、今のうちに逃げるんだ!」
他のメンバーは教室から出て、遠目から2人を伺っている。
ギャラリーがスゴい数になった。
2人は剣を構えた!
「その構えは、示現流と見た!」
と、山口が言う。
「お前は新陰流か?ふんっ、珍しい。お前は美術部辞めて、うちへ来ないか?」
溝口は山口に軍門に下るように言う。
「うるさい。オレは一日部長なんだ!すまないがお前には負けて貰う」
溝口が、
「チェスト~」と叫んだ!
示現流は一太刀目が危ないのだ。山口は何とか相手の木刀を払い、振り向いた溝口の喉元にイミテーションの刀を突き付けた。
ギャラリーが沸いている。
「この勝負はオレの勝ちだ!」
と、言うと溝口は喉元の刃先を避け、刀の根元を打った!
バキッ!
山口の刀は根元から折れた。
「山口、いい太刀筋だ!今日は引き分けだ。予算会議を始めるぞ、美術部部長」
山口はヒーローになった気分だった。刀は折れたが、示現流の一太刀目をかわすのは、腕がいる。
おじいちゃんに感謝だ。子供の頃毎日素振りして、おじいちゃんと剣を交えていた。
遠目で見ていた僕は、山口の一連のハプニングの責任を感じていた。
バカもあそこまですれば、天才に見える。
明日は、どうなる事やら。
トイレットペーパーでバンジージャンプ 羽弦トリス @September-0919
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