本作は現代の日本を舞台として、四十を過ぎた中間管理職が男女二人と居酒屋を訪れるところから始まる物語です。
彼らは酒を酌み交わして談笑しながらも、心の中では別々のことを考えており、その攻防と勘違いが交錯するさまは、まさしく酔っ払いのひと時を的確に表現していると言えます。
昨今は新型コロナによって、このような光景はめっきり縁遠くなった方も多いと思います。また、人によってはそれを良しとする声も少なくはありません。
しかしながら、これもまた文化、人々の生活の一側面なのです。そんなどこか懐かしさを感じさせてくれる作品です。