あなたと過ごした甘い時間♡

❤❤❤❤❤

それにしても、こうやって振り返ってみると、本当に色々な事があった。

夏休みに、みんなで海に行ったこともあった。

文化祭は、2人で一緒にちょっとだけまわったりもした。

そうそう、先輩のクラスの出し物「メイド執事喫茶」も最高だったな。

先輩の執事服姿…うん、あれはホントに絵になるよ。

それから、誕生日プレゼントで貰ったネックレス。

あんな高級な物、って思ったけど先輩が

「ゆゆちゃんにつけて欲しいから買ったんだよ。だから受け取って、ね。」

なんて言われて断れる人はこの世のどこにもいないよ！！絶対！！

それから、私も先輩に誕生日プレゼントを渡した事もあったよね。

でも、一番の思い出は、やっぱりここで先輩と過ごした何気ない時間だな～。

先輩との特別な時間もたくさんあった。それでも、やっぱりこの裏庭で先輩と過ごした何気ない時間が、私は一番好き。

なんて、わがまま言っちゃだめかな。

でもやっぱり…

ここで先輩と出会って

恋をして

何気ない時間を

一緒に過ごして

ここから始まった

先輩との関係が

今日の私の告白で

変わってしまうのならば

またここから始めたい

先輩との新しい関係を

甘い時間であふれた、この場所で。

「ゆゆちゃん！！」

「先輩。」

さあ、振り返るのはここまで。

ここからは、私が新しい思い出を、自分でつくっていくんだ。

寒さのせいなのか、顔を赤らめた先輩と、同じように顔を赤らめた私は、ひかれあうように距離を縮めていく。

そしてまた、あの大木の木の下で向き合うのだ。

『きゃっ！！！』

私と先輩が、初めて話したのも、この木の下だった。

『涼しいですね～』

この木の下で、2人で寝転んだ事もあった。

『好きです！』

先輩が、女の先輩に告白されている現場を見てしまい、とっさに隠れたのもこの木の下だった。

そして…。

「急に呼び出しちゃって、すみません！」

私が告白するのも、この木の下で。

「涼弥（りょうや）先輩のことが好きです！！もしよければ、これ、受け取ってください！！」

私たちの関係が変わるのも、きっと甘い時間であふれた、この木の下で。