第312話 高野山時代

真面目な話になってしまうが・・・


最近、昔のことをよく思い出すようになった


ここに載せるため、昔のメモを見返すようになったからだろうか


高2で、バイト先の採石場に居すぎて出席日数が足りなくなった事https://kakuyomu.jp/works/16816927861385549272/episodes/16816927861732277733と、ちょっと傷害事件を起こしたことによる併せ技で無期停 → 留年。


周囲の尽力で、なんとか高野山高校の宗教科に丸坊主になって編入 → 6ヶ月入寮(1年後、元の高校にダブりで復学した)


採石場の飯場が自分にとって「教室」だったことは間違いないが


本当の学びは、この高野山時代にあった


そこで出会った僧侶先生方との雑談は、今思えば全てが説法だった


俺が高校生だから、わざと世俗的な話をしてくれたのだと思うが


当時メモったノートは、今も捨てずに残してある


その中でも特に響いた言葉は、いつでも読めるよう歴代のスマホに残してきた



Tくん、そうやってあきらめとる方がパワー使わんか?後悔とか落ち込み・・・疲れんか?

前向いて進んだほうが、よっぽど楽になるぞ


あのな、風は低気圧に流れてきますわな。

心も同じ。君がそうやったら、周りから流れ込んできてしまうぞ?


君が黄昏るにはまだちぃ〜と、オモテ明る過ぎへんか?


ほれ見なさい!またか?という繰り返しに、そうやって落とし穴がありますのや


誰かに繋がれていたつもりの鎖はね、結局は自作自演、自分で繋いどることが多いのや


俺はこんなんやない!

俺はこんなんやない!

毎日そう思うとるんやろ?

けど今のTくんは、 ”そんなん”やで


今の君のベストは、

何かする!ベストか? 何もせん!ベストか?


あのな〜人っちゅうもんはな、我を忘れて初めて自分を知るのや

そしてな、隠された自分は必ず修羅なんや


何事も中心が弱点。

怖がって離れるから、遠心力に巻き込まれるのや

解決したいのやったら、飛び込まなあきません

台風の目は意外と、無風なんやさかい。


Tくん、捨てていく中に責任の不法投棄、多いのとちゃうか〜?


「言うとくわ」「やっとくわ」

聞いた相手は何気ない君のその一言が実行されるのを、ずっと!待っとるのやで。


誰でもな、最初に止まるのは、最初に走り出すのと同じくらい、勇気が要るものや。


急いだらあかん。乗り換えた鈍行で、初めて降車できる駅もあるのです。


勲章は貰うた時点で終わり!

いつまでも見せびらかしとらんと、ほれ、次!狙いなさい。


Tくん、それ、心で腕組みしながら話聞いとらんか〜?


自分のフィールドでしか闘わん奴を「百戦錬磨」とは言いませんぞ。


まあ自分で狼や虎やと言うとる奴に、猛獣がいた試しはありません。


帰る場所とは決して、楽をする場所やないよ



そして退寮時に、住職先生から戴いた言葉


「人間、腹を括ればどうにかなる 肝が座れば強くなる」


今でも俺の座右の銘だ。

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