第311話 深夜のステージ
客先での打ち合わせが長引き、出席者全員が車で来ていた為、酒は飲まず晩飯だけ喰って解散したのが、深夜0時
家に帰るのが面倒なので事務所で寝ることにして、ビルに入ったのが午前1時
セキュリティカードを通し、真っ暗な事務所に入る
電気を付け、がらんとした事務所を見渡していると、疲れていたこともあって意味なく声を上げたくなった
適当な節でミュージカル調に
「誰〜もいない〜の〜か〜この〜森には〜♪」と歌ってみた
お?意外に声が反響する笑
コーヒーサーバーに向かいながら
「誰〜もいない~の〜か〜この〜街には〜♪」更に声を上げてみた
突然、会議室から
「ここ〜に~いま~した〜いたの~です〜♪」谷やんが出てきた
「うっわビックリした!!驚かすなアホ!!」心臓が止まるかと思った
「すみません、でも普通に出たらもっと驚かせてしまうかなって・・・」
「けど。今の上手(かみて)と下手(しもて)の掛け合い、合ってたな意外にも笑」
「あっ良かったスか?!」
「てかお前、何してんの?」
「あっ、いや、ここで寝ようかと」
「お前な・・・これから夜中、事務所にいるのなら入口に『谷在席』とか書いて貼っとけ!」
それから2度ほど、夜中に「谷います」の貼り紙を見たが
なんか腹立つからそのまま家に帰った
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