第七話 素晴らしきかな平穏。なはずもなく。

あの商店街事件から一晩経って…


ジリリリリリりりりりリリリ…


う〜うるさい…誰か止めてぇ…まだ頭がんがんしてるのぉ…


ジン…


あ〜収まったか…止めてくれた人神。一生感謝する。もし可愛い子だったら結婚する…


「ほ〜ら!はよう起きて!サボり魔ねーさん!」


…いや、悪魔だったか…悪いな、これが天使だったら一瞬で飛び起きて抱きついて髪の毛スーハーしていたが…悪魔ならば別!籠城戦を申し込む!布団と言う名の城にな!ふははははは!


…って、ん?なんか胸のあたり…変な感触が…


「…ん…ジュル…ジュリュリ…んちゅ…」

「ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ?!」

「あ、やっと起きた。もうしばらく寝てても良かったのに♡」


飛び起きた。びっくりした。心臓止まった。

何故か上半身だけ脱がされている我が身…って!また…てめぇかゴラ。

私は、背丈が小学生くらいのツインテ妹を睨みつける。


「あ〜れれ〜?随分顔赤らめてはりまんね?私の『てくにっく』っちゅ〜やつがようやく効いてきたんかな?」


こいつ…!


このクソガキは、流。『神田 流かんだながれ』。私の妹。


関西弁。


飯うまい。


なんかエロい。


クソガキ。


…クソガキ。


「ちょっと…あんさん失礼なこと考えてるやろ。」

「ヴェッ!マリモ!」

「…なんか懐かしいなぁそのネタ…」

「…それで?なんかよう?」

「愛しの我が姉の目覚めを素晴らしいものにしようと…な♡」

「…はぁ」


うん。今日も絶賛クソガキムーブですな。うざってぇから誰か早くこいつを堕としてやってくれ…


「と、いうわけで、朝ごはんできてますんで。準備できたら降りてきてくださいな。」

「はいはいさっさと出てけこのやろう」

「む〜やろうやないで〜…ピッチピチのロリ美少女ってやつや♡」


とりあえず、私の部屋からこのツインテロリを追い出してっと…回し蹴りも添えてやるわ。

頭痛はとりあえず治ってるかな。


「ふぅ〜…なんとか学校は行けそう…かな。」

『起きたかね?』

「お、おはっす。」

「…お主…もちっとオナゴらしくはできんのか…その口調といい無防備さといい…」


あ、いま私はピンクのパジャマ姿です。何回も洗濯しすぎてダッボダボの。昨日は意識飛びそうになってて、風呂入ったあと何の手入れもせずにソッコー寝たからねぇ。パジャマなんてタンスからペッって取り出してバッよ。


と比べないでくださ〜い。大体現代女子というものはこんな感じですので。うん。」


恥じらいはあるよ?この人がいるのが慣れただけ。っていうかこのじーさんもそれくらいのデリカシーはあるだろうし。しらんけど。こっちからじゃどうしようもないし。

というわけで、さっさと制服に着替えて着替えて…


「おはよー」

「おはようございます!悟お姉さま!」

「…その服何?」

「メイド服です!これなら落ちるかなぁ…と!」

「いつ着替えたの…というか、いつ買ったの…」

「愛の早着替えですわ!買った店は覚えてるけど、いつかは忘れましたわ!」


もう、質問の答えがおかしくなってきたのでスルー。ってか、関西弁抜けるんかい。ちょっと徹底してんのムカつく。

っつー訳(どーゆーわけ?)で朝ごはん、いただきます。


「ん…美味し。」


なんだかんだスペック高い妹。ぐう有能。

ただ性格面はなんとかしてほしい所存。


机にリモコン発見!テレビポチッ!


『…先日、824の朝7時頃、東京都の✕✕商店街にて、女優のAyanさんが、何者かに襲われ、カメラマンとマネージャー合わせた五名の殺害事件について、警察は現場検証などから、Ayanさん個人を狙った殺人事件として捜査を進めています。げんb…』


え〜っと…


スマホポチッとな。


2030826


っす〜…


「いってきます!!!!!!!!!!」

「はい♪いってらっしゃいませ!食べ残してなくて偉いですよー!」

『はぁ…儂…選ぶの間違えた…?』


______________________________________


ども。

COOLKIDです。

うん。

なんか脱線してきたぁ!


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妖機譚〜どうか素晴らしい人生を送れますように〜 COOLKID @kanadeoshi

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