甘皮が伸び過ぎているせいで気持ち悪がられた

甘皮ミステリー ―後日談と更なる悲劇―

　お久しぶりです。

　ずっと爪の行く末を見守っていたら、かなり時間が過ぎてしまいました。

　あれから爪がどうなったかをお伝えします。

　甘皮は爪全体を覆うまで伸び続け、最終的に爪になりました。

　やはりあれは爪の赤ちゃんだったのです。完全体になるまで三カ月ほどかかりました。その間元々あった爪はボロボロで大変でした。

　前回のエッセイを投稿した数日後。

　親指の白い部分が半分ちぎれてしまったのです。

　爪の左側部分だけが取れて右側のまだ生きてる爪にくっついている状態です。

　すごく邪魔でしたが、勝手に取れるまで放置しました。

　そんなこともありましたが、結局家族以外に爪のことを突っ込まれることはなく、無事隠し通すことができました。気付かれていたかもしれないけれど、きもいと言われなかったためセーフとします。

　最期の甘皮はよくある爪の色形になっていて、ただ爪先に変な段があるだけでしたね。本物の甘皮もきちんと許容範囲内の場所に留まってくれていますし、ようやく健康な爪になりました。

　しかし、新たな災いが起こってしまいました。

　右人差し指の爪の間に物が刺さってしまい、ピンクの部分のラインが凹んだのです。

　その時はクリアファイルか何か硬くて薄いものを使い作業をしていました。

　先に宣言しておきます！　私は望んでこの作業をしているわけではありません。普段から手や腕が切れて痛い思いをしています。

　そんな凶器を扱っていたら、何かの拍子で人差し指に刺さったんです。

　目が覚める痛みに思わず指先を確認したら……。

　ピンクの部分がべっこり凹んでるー！

　ちょうど半円の頂点が白くなっていて、明らかにそこに物を刺したんだとわかりました。私はネイルベッドガチ勢なため、とにかくショックでたまらなかったです。ちなみにネイルベッドとは爪のピンク色の部分を指します。

　帰りの電車でどうすればいいのかいろいろ検索していたら、さらに憂鬱な気分になりました。どうやら一度爪と指の間が剥がれると、そこからどんどん剥がれていってしまうらしいのです。爪がジンジンと痛むし、心も痛かったです。とにかく刺激を与えない方が良いらしく、大人しく放置しました。

　しかし、状況は悪化する一方です。ピンクの部分が剥がれ続けています。

　とりあえずハンドクリームを爪の間に詰め込むようにしているのですが、意味なさそうです。もはや全体が剥がれて綺麗な半円になるんじゃないかって感じです。ラインが綺麗になればなかったことになるのでは？　と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ネイルベッドガチ勢にとっては大惨事です。

　ここで私の人差し指の爪本来の形を説明します。

　元々人差し指はピンクの部分がとても長く、白い部分をギリギリまで削っても裏側から見ると爪がはみ出るくらいでした。これは学校で爪の長さ抜き打ち検査が入る時少し困りましたが、誇りでもありました。

　他の爪が短くても人差し指は長いから、他の爪だって伸びしろがあると自身を鼓舞していたこともあります。とにかく長い方が良いんです。長さが出てからようやく形も気にすることができるレベルに到達できるんです。

　こんなに大切な人差し指が傷つけられたらそりゃ凹みますよ、気持ち的にも。

　突っ込まないでください、私の手元が狂って刺したとは断じて認めません。

　しかし、悲劇から一週間ほど経過し、再び己を傷つけてしまいました。

　左人差し指にも刺しました。

　右手よりは軽症ですが、若干凹みました(物理)。

　幸い左手は順調に回復しているため、元通りになりそうです。本当に良かった。

　両手とも負傷するとさすがに私が不器用だからなのか？　と自身を脳内裁判にかけるべきか考えてしまいますが、まだ圧倒的凶器の方が悪いと思っています。

　剥がれ続けている右手が気になる理由は私の足の指のせいでもあります。

　足の親指の爪はピンクの部分が剥がれたまま元に戻りません。

　いつ剥がれたのか、いつからこの状態なのかは全くわかりませんが、ふと気付いてしまったんです。何かピンクの部分半分剥がれているのでは？　と。

　初めは私も元からこうだったのだろうと思っていたのですが、明らかに段差になっているんです。ピンクの部分が右肩上がりになっているんです。

　爪と指の間をなぞると剥がれた部分に達した時、くぼんでいるとわかります。

　なにより決定的な証拠があります。

　妹に直接指を正面から覗いてもらい、剥がれていると目視確認してもらいました。

　確認してもらう時の体勢が本当に申し訳なかったですが、でも本当に剥がれているのだとわかり謎の達成感がありました。

　足の指に気付いたのはかなり前で、少なくともネイルした頃よりは昔です。

　それから全然治っていないことが怖いですよね。

　だから人差し指が心配なんです。

　今はまだ伸びたら治る説を信じて待ちますが、ダメそうだったら新たな手を使おうと思います。

　そして、私の足の指にも元々剥がれていることとは別の問題が発生しています。

　しかし、これはまた次回お話しします。