第15話 二月第二回、自主企画の結果

 二月第二回の自主企画(三題噺)のお題は――


「歌謡曲」

「三十六計逃げるにしかず」

「天井」


でした。


 自主企画に参加してくださった方々と作品は以下のとおり


〇 烏川ハルさん「天井裏から聴こえる声は」

〇 Y.Tさん「父の命日。」

〇 尾八原ジュージさん「麗香」

〇 藤光「丘をおりる日」

〇 長月瓦礫さん「山に響くは歌謡曲」

〇 中澤京華さん「世界を巡るシーン(日々のバランス感覚)」

〇 一宮けいさん「ウイークネス」

〇 高黄森哉さん「青天井希望」

                   (公開順)

https://kakuyomu.jp/user_events/16816927860815147644


いつも参加していただいてる方、はじめて参加された方、ときどき参加される方、みなさんありがとうございました。おかげさまで自主企画が成立しました。


 今回、印象に残った作品は、なんといっても一宮さんの「ウイークネス」。

 https://kakuyomu.jp/works/16816927860910089420

 職場でのパワハラをテーマに据えた意欲作で、三題噺でこれやる? って力作です。読んでいろいろ考えてしまって、このエッセイにも一話割いてしまいました。パワハラを扱ってても嫌な気分にはならないです。大丈夫。


 お題の処理の仕方ががおもしろかったのは、Y.Tさんの「父の命日。」

https://kakuyomu.jp/works/16816927860882738711/episodes/16816927860883200054

 読んでもらったらいいのですが、「こういうお題の処理があるのか」と、目からウロコの一作。短編はセンスが大事とわかります。


 もうひとつあげると、長月瓦礫さんの「山に響くは歌謡曲」。

https://kakuyomu.jp/works/16816927860123784868/episodes/16816927860896314868

 1000文字に満たないショートショートで、正直なところよく分からない作品ですが、描こうとしているイメージがとてもきれいで惹かれます。これもセンスなんでしょうねえ。


 今回のお題は、とにかく「三十六計逃げるにしかず」というワードが難物となりました。『逃げる』という意味以外に使いようがないし、孫子の兵法を連想してしまいます。(蛇足になりますが、海音寺潮五郎に『孫子』という歴史小説があり、めちゃくちゃ面白いです)みなさん、困ってる感がありありと伝わってきました。


 あと「歌謡曲」というお題も曲者で、なにをして歌謡曲というか? たとえばなにが歌謡曲か? というところでみなさん悩まれたと思います。令和のいまどき、歌謡曲って呼ばないですもんね(NHKの「歌謡コンサート」もなくなったしね)。たぶん昭和の歌番組で流れていた曲を指して、歌謡曲っていうんでしょうね。


 ちなみに「天井」といえば、「屋根裏の散歩者」と連想してしまう藤光です。この連想は……生かせませんでした。


 今回は難しかった。

 みなさんお疲れさまでした。


 3月はKACがあるので自主企画はお休みします。

 また、4月に企画するのでそのときはよろしくお願いします。ありがとうございました。

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