朝、起きれない
綿麻きぬ
甘え
今日は調子が良く、体が軽い。そう思って僕は体を起こそうとする。
だけど、僕の体は起き上がることができない。何故だろうか、僕にも分からない。手足は結び付けられていないし、病気で動かない訳ではない。
僕が甘えて動きたくないだけだ。カーテンを開けて、日の光を浴びて、歯を磨いて、顔を洗って、服を着替えて、ご飯を食べて、家を出るだけなのに、僕は動けない。たったそれだけなのに、皆がしていることが出来ない。
温かいお布団の中で、ゆったりとしている。そんな僕を僕は責める。責めるだけ責めて、何もしない。ただ単に自分の心をいじめて終わる。
いじめることで少しでも許されたい。こんなことで許されはしない。けど、自分で罰を与えることで少しだけ許された気分でいられるのだ。
もっと自分に罰を与えようと思えば、与えられる。けど、それを僕はしない。これも甘えだ。
甘えてばかりの僕は今日もお布団の中で一日を終えるのだろう。
もう眠くなってしまった。
朝、起きれない 綿麻きぬ @wataasa_kinu
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