飲みにも行けず

@vitamin-mj

第1話

 あの宮沢賢治氏が令和の時代に生きていたら、きっとこう謳ったことでしょう。いや、それでも彼は、実直真摯であったでしょうから、こんな詩は生まれなかったかもしれません。 2019年(令和元年)、世界にコロナというウイルスが蔓延し、人々の日常を変えてしまいました。

 賢治氏の代表作『雨にも負けず』をお借りして、一時代の一市民の生活を垣間見ていただきます。


  飲みにも行けず  宮◯順⬜︎


飲みにも行けず、食べにも行けず、家族にも友達にも会えない非常な時代を生き、欲はなくし、決して行かず、いつも静かに庭払っている☺️


1日に玄関先4歩のポストとゴミ出しと水やりで外気に触れ、あらゆる場面で自分のことは棚に上げて、よく聞かずあまり考えず、そして忘れる😅


人口減少の都市(まち)の東の高台の小さな瓦葺きの家にいて、東にディスカウントストアがあれば、行って何日分も買いだめをし、西に疲れた母あれば、行ってデリバリー寿司を注文し、南に辛そうな後輩があれば、リモートで「だいじょうぶだよ」と言い、北に悩める友人があれば、「溜まった毒を吐いて、鬱憤を晴らそう」と言い、


火照りの時はリンパを流し、カサつく肌にはオロナイン、皆にデブ女房と呼ばれ、誉められもせず苦にもされず、そういう者に、私はなっちゃった🤗


 

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