カツアゲの結末

高校生の頃、帰りのホームルームで

「最近、学校付近で高校生を狙ったカツアゲが横行しているので、気をつけてください。犯人の特徴は3人組で、髪の色がそれぞれ違う」

と担任から通告があった。

すぐさま、進研ゼミの漫画にでてくる「あっ!この問題みたことある!」というパワーワードを彷彿させる、「あ!ドリフにでてくる雷様だ!」という閃きが僕の脳天を直撃した。

さっそく友達に報告したところ、例えが信号機やボールペン等に発展し、もはや大喜利状態となり、ゲラゲラ笑いながら下校した。

途中友達と別れてから、僕はポケットに入れた財布の金額を即確認し、ガッチガチに握りしめて、「どうか遭遇しませんように」と、ありがたいお経に足元にも及ばない念仏を心の中で唱えながら即帰宅した。

結局その3人組がどうなったかは不明だが、彼らがカツアゲに失敗したときは、こういう捨て台詞を吐いていたのかもしれない

「駄目だこりゃ!次行ってみよう!」と。

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中年男子による本当にあった失笑する昔話 マヨネーズ @mayonnaise9235

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