心に強く残る風景がある。巡る四季とともに、展開される二人の日常。最初はぎこちないけれど、段々と慣れてなくてはならないものになっていく。些細なことも大きな思い出になっていって。とても美しい物語だ。そして切ない。でも切なさだけではなくほのかな温かさも、心に寄り添ってくれるだろう。
物語中、ゆっくりと変わりゆく四季が、そこで育まれる画家の主人公とメイドのヒロインのやり取りを通して、あたたかくも丁寧に描かれています。言葉にはあまり出されない感情が少しずつ滲んでいくさまは、とても切なく、やるせないように感じました。