第三話 早すぎる後悔
僕がそう宣言するとマニュエルは笑顔で礼を言うと服の準備をすると言い、鍵を置いて部屋を出ていった。緊急事態なのだろう速足で遠ざかっていく足音が遠ざかるのを聞き完全に足音が聞こえなくなると、うれしさのあまり鼻歌を歌いながら部屋の中を踊り歩く。
これほど自分の人生で喜んだことは無いぞ、人に顔を見せたら惹かれるだろうなそれほど顔はニヤ付いている自覚はある。もう幽閉された四年間などどうでもいい、これからは王としてのバラ色の人生が待っているのだからな!あっ、でも王になったら男らしくしなければならないな、そう父の髭と渋いかの威厳に満ちたような……でも今の美しい自分をすぐに変えるのはもったいない。
鏡の前に立ち、男とは思えない姿を見る。
暇だった四年間で生きる意味だった自分磨き、ついに完成と言っていいほど美しくなったと自負しているのにこれを崩すのは勿体ない。しばらくこのままでいよう、そうしよう。王になるのだからそんぐらいいいだろう。
だが王とは何をするのだろう?王になれることに喜んでしまって特に考えずに王になると言ってしまった。いやまぁどうにかなるだろう、部下とかあんまわかんないが支えてくれるだろう。
ベッドに向かってダイブする、ふかふかのベッドは安らかな眠りをくれるが今はくれない。ああーーーーー!今になって後悔してきた、王としての教育とか戦術の勉強とか受ける前に幽閉され、その類の本もくれなかったから本当に何も知らない!まずい!早速兄と一緒の運命を辿りそうだ!
そんなことを考えながらベッドで悶えていると複数の足音が聞こえてきため急いで悶えたことにより崩れた服装や髪をすぐさま直す。
白の戦い 明壁黒星 @kurokabe
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