主人公の明くんは、かなり真面目だと思う。
本文中では触れられていないけれど多分成績が良いのではないかと思います。
だって出てくる怪異が毎回かなりガチで、下手したら死ぬレベルなのに夏休みの宿題のために立ち向かっていくから。
偶然発見した『七つ星怪異録』を紐解きながら怪異と出会い続ける。
時にお母さんに「明ー! ご飯よー!」と呼ばれたりしながら。日常の夏休みの中で。
回を重ねるごとに現れる怪異と明の日常が混ざり合って進んでいった先の、
ラストで彼が出会ったのは…?
怪異ごとにお話が完結していくスタイルで話が進むのでさくさく読めます。
こちらの物語は七つ星明という高校生の少年が、自由研究の宿題のため、大昔から建てられている実家の蔵から古びた本を探し当てるところから始まります。
その本には自身の「七つ星家」に関わる七つの不可思議な怪異が記されており、章を追うごとに、彼が奮闘を繰り返し、ひとつずつその怪異の謎が明らかになっていくお話です。
主役の明はいい意味であっけらかんとしており、かなり好戦的なタイプで、その性格からも数々の危険を乗り越えていきます。
「七つ星家」の先祖の謎にも迫りつつ、彼らが暮らしてきた村の歴史や、彼自身の家族や仲間達との絆も描かれており、最後はほっこりと暖かいラストを迎えます。
全体的にアップテンポで次々にピンチが訪れ、コミカルな描写も多く、楽しく読める一作となっています。
また、章の区切りで毎度締めくくられる自由研究のレポートがしっかりとそれまでの記録を記してくれており、読者としてもそれまでの出来事をきちんと振り返ることが出来て嬉しい構成となっています。
完結済み作品なので、一気読みにもおすすめな、斬新!!ホラーミステリー×コミカル作品!!笑ったり、ひっ!となったり楽しい色んな時間を過ごせます。
明くんと共に皆さまも奇怪な7つの怪異を追ってみませんか?