エリートになれなかった底辺が転生した世界でエリートを鏖にしたり、文明を破壊したり、みんなで農業をしたりする、みんな平等で人間本来の原始的な理想郷ユートピア国家を創る話。

ポッポ

第1話(底辺の考えを知れ)

彼らが思っている自分の中での才能の評価と直面している現実から下される他人の評価が乖離している人間たちはどれくらいいるだろうか?


どんなものかは知らないが必ず自分には才能があると信じて疑わないで、そこから発せられる全能感に幼少期から浸り続けている。大人になっても、否おっさんになってもそこから抜け出せずにいる。一般的な市民を演じている連中から見ればいわゆる社会不適合者、くずのような人間だ。いつまでたってもプライドを捨てられずにいる。


医者、弁護士、国家公務員、芸術家、大企業の取締役、株主、大金もちの連中は、なるほどこういった全能感に浸っていてもなんら問題はない。実際にこの世界ではエリートといわれる地位に居座ることができているからだ。運がよかっただけでな。もともと才能があったとかたくさん努力したとかその人の人格が優れていて周りの人間に恵まれていたとか、吐き気がするほどの偽善に塗り固められた当たり障りのない一般論がはぴこっているが、実際に気が付いているやつもいるだろう?”運も実力のうち”いや努力できたのも才能があったのも周りの人間に恵まれていたのもみんな運が良かっただけだろだってさ。口に出せばだすほど人間性が腐ってると周りから思われるがな。


成功している奴は、落ちぶれない限り性格や人間性がどんどんよくなってくる。底辺から上がれないやつはますます性格や人間性が落ちていく。腐っていく。こうやって格差は広がっていくんだろう。そして永遠に消えることもないのだろう。

つくづくこの世の仕組みは嫌になってくる。本当に生きるに値しないくそみたいな世界だ。


おれだってそうだ。自由で平等で差別がなく格差のないといわれているこの世界で、軽蔑されるような底辺階級に属している。働いちゃいねえ。そもそも働きたくもねえ。


じゃあ、俺は毎日何をしているかって?そりゃネットニュースのコメント欄や掲示板に批判や煽りコメントを打って反応を愉しんでる。善良な奴らにモラルのない発言をぶつけて、不快感を与えることほど愉快なことはない。


だが、それだけではない。俺はきちんとした政治的な思想も持ち合わせていたりする。


俺は基本的にこの国が嫌いだが、本来は凄い国だと思っている。現在置かれている状況が嫌いなだけで実は愛国者だ。多様性だの、みんな仲良くだの、戦争のない平和な世界を祈ろうだの、基本的に鬱屈した情けないイデオロギーを押し付けられている。こんなに国が嫌いなだけだ。


いつからこうなったかはわからないが、、、いや実際は見てみぬふりをしているだけで大体察しはついている。政治体制が問題だろうな。今の社会は自由の名のもとに自由を押し込められる。基本的に不利な立場にこの国は立っている。だから実際に他国から舐め腐った態度を取られているんだろうが。その結果構がこのざまだ。イデオロギーの手枷をはめられてつまらない国に成り下がった。そんな中でのしあがったエリート共は、外へヘコヘコして卑屈を貫き、同胞には見下した態度を取ってやがる。それで悦に浸ってる。ほんとにムカつく卑しい奴らだ。


そんなやつらと暮らすのは、牢獄で暮らすのと一緒だ。


こんなこと口に出せばネトウヨなどと罵られるがな。


それでは、俺は右翼的な考え方を取っているのかと言ったら若干異なる。左翼、ことに共産主義国の指導者の話が大好きだ。


毛沢東


スターリン


ポル・ポト


コイツらはのし上がってエリートを鏖しにした。


こいつらの人生や行ったことを書いた本は大好きだ。よく読んでいる。

分厚いやつは途中で読む気が失せてネットなんかの要約をみて読んだ気になっていることも多いがな。それで知ったふうに話すのもまたなんとも言えない快感があるしな。


完璧に読むことはできないがネットでかじったまとめ動画をみて知ったかぶり、自慢するのも俺のいきがいだ。


正直に言う。こんな社会に貢献する労働は嫌だし、むしろ壊したいともおもっている。この社会飼われた家畜どもと接したくない。俺から離れていったんだ。嫌われたりしたことを根に持ってるわけじゃねえ。断じてな。ほんとにつまんねえ世の中だし、ほんとにつまんねえ人生だと思う。


他人の輪に入れないで常に一人ボッチの孤独にあえいでいるのはこの世界が間違っているからだと、えてしてこういった被害者的な考えに至る人間も少なくないのではないだろうか?実際俺もそれに近い考えに至りつつある。正直言ってもう限界だ。いっそのこともう最近起きている事件の模倣でもして犯罪者にでもなって人生を終わらせようか、、、最後くらい大々的に目立って、本来有能である俺を適切に評価しなかったこの社会に復讐してやりたい。


よく善良で阿呆な一般人どもは、

「どうしてあんなに人を巻き込むようなことを平気でやるのか」とか「死ぬならひとりで死ね」などと言った足りない頭で考えたのであろう、経験の足りない、思いやりのない、暴論をぶつけてくる。むしろそういった社会に復讐したいから、てめえらも巻き添えにするんだよ。


そういうわけで、俺も一発かましてやろうかな。死ぬときくらい注目されたいし。どうやったら被害が大きくなるか、決行の方法は考え中だけど。

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エリートになれなかった底辺が転生した世界でエリートを鏖にしたり、文明を破壊したり、みんなで農業をしたりする、みんな平等で人間本来の原始的な理想郷ユートピア国家を創る話。 ポッポ @MN1997

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