第81話
「……?」
「……ァ、アァァ」
邪神から漏れ出る黒いもや。それらは渦巻き、形が触手へと変わっていく。
「アァァァ」
そして、うねり渦巻く触手はアレーヌの体へと突き刺し、ゆっくりと侵食していく。
アレーヌの体を触手が犯していく。ゆっくり肌を黒く変色していく。
体を蝕むように……触手が鎧の隙間から漏れ、うねる。
「……」
邪神の持っている力が……どんどん上がっていっているのを感じる。こいつ……自分の生命力を魔力に変換しているな?
「……ガァ!!!」
邪神の放つ威圧が膨れ上がり、俺の方へと突撃してくる。さっきまでのを遥かに超える速度で。
「ふっ」
俺はその場を蹴り、避ける。
伸びて、縮み、曲がり、うねる天剣を回避していく。
……時間を稼いでおきたい。
「法具、アイギス」
神の盾を展開し、強引に天剣を押し返し、更に逃げる。
逃げる逃げる逃げる。
「ァァァアアアア!!!」
転移を使うことが出来る僕を、邪神は捉えることができない。
永遠と僕は逃げ回る。
「法具、樹海呪縛」
相手の動きを封じる巨大な森林が形成され、邪神を呑み込む。
森林が消える。
一瞬で、数百もの回数天剣を振り回す邪神によって、一瞬で消し飛ばされてしまった。天剣を振ったことによる爆風で枝が飛び散っていく。
まぁ、妥当だ。一瞬でも遅延行為が出来たのであれば十分である。
「落とし穴」
地盤が消滅する。邪神が落ちて落ちて落ちて、星の核。マグマが燃え滾る地中へと落ちていく。
ズドンッ
邪神は空気を蹴り、平然と空へと浮かび上がっていく。
「回帰」
落とし穴が消滅する。
魔法によって落とし穴が作られたという事実が無くなったのだ。
ドゴンッ
地盤が吹き飛び、中から邪神が姿を現し俺の元へと一瞬で距離を詰めてくる。
「ばーい」
俺は転移で距離を取り、次の魔法の発動の準備を開始する。
その時。
「アァァァァァァァアアアアアアアアアアアア!」
声が上がる。
邪神の魔力が込められすぎた叫び声が、空間を震わせる。
「ちっ」
俺が魔法を発動させるために準備していた魔力が揺らぎ、打ち消されてしまう。
「ァ」
「は?」
魔法が発動する。
空間が固定される。
固定された空間を裂き、邪神が転移してくる。
魔法─────ッ!?
「なっ!?」
慌てて固定された空間をこじ開けようとするが─────
間に合わない。
この位置じゃ、避けられないしアイギスも魔剣も間に合わないッ!?
俺に、天剣が迫ってくる。
「ァァァ」
「カハッ」
俺の、心臓を─────天剣が貫いた。
あとがき
新作です!見てくれると嬉しいです!リンクを踏むだけでも!!!
『異世界召喚されたけど、魔力なし、スキルなしで追放されたけど、元々ヤバい何かの霊に取り憑かれていたらしいせいか最強だったので何も問題ありませ……いや!問題大有りだよ!?取り憑かれているって何!?』
リンク 『https://kakuyomu.jp/works/16816927861334396719/episodes/16816927861370644302』
『エロゲの竿役に転生した僕は自分が死ぬというBADENDを回避するために、ヒロインたちから全力で逃げようと思い……あれ?なんかヒロインたちとの距離近くね?』
リンク 『https://kakuyomu.jp/works/16816927861333668648/episodes/16816927861370482663』
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