3 家族結婚時代の恋愛
家族同士の結婚が当たり前の時代。結婚そのものが仕事であり、生きる為の手段でした。ではそんな時代の恋愛というのはどういうものだったのでしょうか。
結論から言いますと、当時の恋愛は娯楽であり、余暇活動でした。さらに言うと、男が人妻にするものでした。夫側が恋人を持つことについては触れられていなかったので不明です。
時代が変われば魅力的な相手というのも変わります。現代の感覚で言えばスレンダーなモデル体型が好まれますが、少し前はマリリンモンローのようなグラマーな体型が好まれました。この当時の魅力的な女というのは、理性・意思が強く、家が求める役割をこなせる優秀さ、そして身分が高い女でした。よく聞く身分違いの恋ってのはここからきているんでしょうね。
上記だけ見ると、そんな恋人関係になれるなら物語にあるような身分違いの恋ってただの創作か、となると思います。なので中身にも触れようと思います。
これを読んだ方は恋愛をされた事はあるでしょうか?人にもよると思いますが、誰かに惚れて四六時中相手を考えたり、仲良くなっていい雰囲気になれるけど、告白して振られたらそれが無くなるのもイヤで。ニュアンスは違えど、恋人になる前のドキドキ感といいますか、そういうのがあった方も少なくないと思います。貴族的な恋人というのはこのドキドキ感を求めました。考えてもみればわかりますが、女がこんなものやるんじゃねぇ、と娯楽の性差すらあった時代です。今のように別に何を趣味にしてもいいなんてことはありません。ですから、このドキドキ感が趣味であり、余暇活動でした。
では恋人になるにはどうすればいいでしょうか。まず、簡単にその想いを充足させてはいけないんですね。女側からしたらあっけなく結ばれたら面白くもなんともありません。そしてその障害が高ければ高いほどいいのです。高ければ高いほどその壁を乗り越えた時のカタルシスはすさまじいものがありますからね。ですので、恋人の女は貴族で、それを乗り越えるのは身分の低い者になります。
夫側はどう思うかですが、これ、公認です。もちろん他に家族を作らない等の厳しい制約の元はありました。破ればもちろんチョンパです。
夫公認だったり対象が人妻だったりと違いはありますが、両親の許し、対象は娘と変えればほら、現代の異世界恋愛物になりました。原型はあれど、この作りは昔から変わっていないのがわかっていただけたかなと思います。
最後に恋愛とはなんなのか。教授が言うにはこういう風に定義されているとのことです。
心の様子や気持ちが
・会うだけでドキドキし、うきうきした気分になる。
・相手の一挙手一投足ですら気になってしまう
こういった心情を12世紀フランスで恋愛と名付けられたとのことです。
恋愛にはエッセンスがあり、気持ちのうつろいやすさ、障害、感情によってその気持ちが揺れ動き、その動きが娯楽となった。
とのことでした。
次回は家族結婚からどうやって・なぜ恋愛結婚に移り変わっていたのかを書こうと思います。
家族結婚と恋愛結婚 @Elart
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