【 涙ポロポロ 】


 わたしは、そこで目がさめた。


 小さな頃の夢を見た……。


 気付くとまくらがぬれている。


 汗をかいたからじゃない。


 よだれが出ていたわけでもない。


 ぼやけた視界しかいが教えてくれた。


 涙でまくらがぬれているんだ。



 今日、あの子と「さよなら」する日だから。



 もう少しだけ、いっしょにいたかった……。



 だから、涙がポロポロと……。


 ポロポロ、ポロポロ、出てくるんだ。



 あの子の前では出ないように、


 今だけ、涙をいっぱい流してる……。




 元気に、


「さよなら」



 言えるように。




おわり


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

涙ポロポロ・・・ 星野 未来@miraii♪ @Hoshino_Miraii

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ