第8話 疲弊する環境
大切とされる挨拶をしないのだ。
世間の人間は自分の「親」や「先生」に厳しく、しつけられるモノの一つである。
「その子」しないという事で、周りの事情の知らない大人が、ブチ切れる事件は相変わらず続いていた。
そのたびに、近隣の私を含む同級生とその保護者が、「その子」の家族の状況を、時には謝り、説明しなければならない、事態が発生し続けた。
しかし、まだ、当時は小学一年生。
時間が有ったのだ。
また、前述した私が小さい頃から、お世話になってた高校の校長先生は、
「逆を言うと親が原因で子供たちが、馬鹿な行動を取っている状況は、子供達には責任が無いですよ。」
この言葉が、「錦の御旗」となり、烈火のごとく怒る、周辺の大人たちを、窘めるのに私たちは奔走する他なかった。
ゆえに、周囲の人間たちは、ボロボロに疲弊していったが、「その子」の家族はその部分以外は正常に見えたので、
・・・とにかく、待った・・・時間を・・・いや、待つしかなかった。
いつか必ず、「その子」が、挨拶する日が来ると信じて。
「挨拶をしない家族」 田渡 芳実 (たわたり よしみ) @ruasu50
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。「挨拶をしない家族」の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます