第7話 反応

 ある花火大会だったかの時、「その子」と二人の兄弟に、


「挨拶はした方が良いよ。」


っと、諭した近所(?)のおじさんが居たり、


 「その子」の兄弟のクラスメイトの保護者と思われる、おばさんが、「その子」の母親に、肩を来ぬしで小突きながら、


「ちょっと!あんた!!挨拶はさせなきゃダメだよ!!」


 と、強く注意したり、


 また、ある夫婦がとある、レストランで、


「ねえねえ、X(「その子」の苗字)さん、なんでお子さん達に挨拶させてないの?」


 と、素朴な感じで質問した時も、「その子」の父親が


「ウチは挨拶はさせません!!!」


と、断定して拒否したのも私は目撃した。


 極めつけは、葬式の時に喪服を着た50代くらいの、親戚(だと思われる)のおばさんが、


「ただでさえ、世間なんて厳しいとか冷たいとか言われているのに、挨拶なんかさせなかったら、アンタたちは、破滅しちゃうよ!!だから悪い事言わないから、挨拶だけはさせなさい!!!」


 と、他人の私にもはっきりと、聞こえるくらいに激怒しながら、「その子」の両親を怒鳴り、叱り、数十年前の事なのにほぼ、一言一句間違えないで、今でも暗唱することが出来る。


 あまりに不可解な・・・奇妙な情景であった・・・。

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