届け！交換日記

NO103／俺のデート、ジロケン日記

ヒロト2022年令和4年 6月25日（土）

聞きたくないだろうけど、昨日のデート、

楽し過ぎ！

俺はついシャレで約束してしまった、赤い薔薇一輪胸ポケットに挿し待ち合わせ。一応、

ウケる。たこ焼き居酒屋個室で、二時間飲み放題、食べ放題、しゃべり放題。

カラオケ屋に舞台を変え、歌い放題、笑い放題、、、あっという間に三時間。

駅改札前で、オヤジと娘二人がハグしてバイバイ！最終電車でした。

世の中、すれ違うだけのたくさんの人たち、

その中で三人が宝物のような時間を共有する。考えてみると奇跡だよね。

ありがとう！またやろう！！

さあ、ケンジ、ジローさんの日記、たくさん届いたよ。もう一回おさらいだ。

一挙にいきましょう！

ケンジ1974年11月15日

『ジローの日記』

今、沖縄にいる。

ケンジとオレ、いきづまり・・・たしかにある・・・かもしれない。

しかし、もう少し何とか楽しく頑張ろう・・

“いつも明るく楽しく”

あー今は夜中。彼らはトランプの真っ最中。

オレは早々に敗れて退散。

金は出ていく・・・関係ないよ。

『ケンジの日記』

・・・・・

特に印象深かったのは・・・

やはり沖縄の大自然の海底であった。・・・

11月16日

『ジローの日記』

沖縄二日目の夜である。

疲れた・・・と言っても精神的な面での事である。

明日もう一泊して明後日帰るのだが・・・

残金がもうわずかである・・・

一つ、ここに誓う。一切ばくちはやらない・・・大した金額を負けた訳ではないが。

明日は少しでも借りれれば借りておこうかな

・・・残金五千円。三千四百円ホテル代、千七百円借りである・・・赤字！

でも、沖縄までつれてきて貰った事を喜ぼうと思う・・・！

11月17日

『ジローの日記』

沖縄三日目の夜。いよいよ明日、東京に向かって船はたつ・・・

皆、海の外での旅行での教訓が残ったようだ。

お金は借りてでも充分に持っていく事。

お金の使い方に、ある程度予定を立てる事・・・etc.

なんせ歩いては帰れない所に居るのだから・・・

常に行動が皆と出来なかった事は申し訳なかったかもしれないのだが、これも自己防衛なのだから仕方ないのだ。

・・・自分という人間を考える・・・

11月18日

『ジローの日記』

沖縄をたつ。ここまで来たのに何も出来ずに帰る・・・いいさ。

出発時間を大分遅れて船は出る。

揺れた・・・ひどく揺れた。

気分悪く、つらかった。船酔いである。

後、何時間でと考えると、気が遠くなりそうである。

『ケンジの日記』

・・・・・

土曜日の本番の日以後16、17の両日は、まことにさえなかった。・・・・・

金曜日一日で金を使い過ぎてしまい、この二日間は自由な行動がとれなくなってしまったのだ。・・・・・

さて、これから三日間、東京まで船の旅である、ジロー君と二人きりの。何かいいことあればいい。

11月20日

『ジローの日記』

無言で有明海に着く、無言でアパートに着く。

何も言えない結論の出ない一日。

11月21日

『ジローの日記』

ドラムを叩いた。

ボケ、ツッコミを入れ替わって稽古した。

『ケンジの日記』

あーッ！ようやく日記が書ける。船で沖縄から48時間、昨日の夕方、ようやくのことでこのアパートに戻って来て、何もする気力を起こらず、部屋を少し片付けてバタンキュー！今朝10時頃起きたのだ。

やはり船旅は疲れる。特に今回の船旅は18日から19日にかけて海が大シケで、5000トンの船が上下左右に揺れ渡り、気持ちの悪くなることしきり、もう19日の夕方までは寝たっきり何も出来なかった。それでも吐くようなことはなく、何とか19日の夜からは起き出して、いろいろ動き回ることができた。

船のお風呂に入ったり、同室の客と話したり、最後には、何かオイチョカブみたいなものまでやり出した。私も勿論参加。私は途中から参加したのだが、それでも6時間ぐらいはやったかな。結果はマイナス250円ぐらい。しかし、面白かったし、時間は費やせたし、結構であった。中には二千円ぐらい負けたヤツもいたが、皆プラマイとんとんぐらい。とにかく楽しい連中ばかりだった。

今回の船は極端に空いていて、ガラガラといった方がいいぐらい、二等客合わせても100人程度、いやそれに満たなかったのではないかと思われる程である。そんな訳だからもう気楽なもんで、二等席などというのはジュウタンかなんかが敷いてあるだけの雑魚寝席なのである。500人ぐらい収容出来るところでだだっ広いのでもう自由である。

どういう訳か二等席というのは、昼でも夜でも同じ灯りがついていて、そこにずっといると夜昼区別はつかない。ただ時計の針だけが時を知らせる唯一の計りなのである。そういうところで二日もいる訳だからもうみんないっしょ。12個ある部屋のうち、入っているのは二部屋程度で、あとはへんくつ人が一人二人他の部屋に寝ているだけ。おかげで退屈しなかったし、沖縄の人とも親しくなれた。

ただ、ジローはどういう訳か、そのへんくつ人の仲間の一人で、私とはまったく最後まで離れていた。

11月23日

『ジローの日記』

柏市民会館で本番・・・楽しかった。

『ケンジの日記』

・・・・・

今日はスターアクションの本番で、千葉県は柏市というところまで行った。

今日は一つうれしいことがあった。確かスターアクションの関係者だと思われる人から、「ずいぶんめくりがうまくなったね」とほめられたのだ。・・・・・

11月24日

『ジローの日記』

何もせずに飯を食っただけ。

『ケンジの日記』

今日はジローの部屋で、一日中私らのコンビの名前を思案していた。

しかしなかなかこれは！という名前は考えつかない。・・・・・

・・・そんな訳で今日は稽古をせず、なんとなく気がモヤモヤしているのだ。・・・・・

11月25日

『ジローの日記』

少し動いて演芸場へ。

コント・デ・ドゥーの市川太平さんと会う・

『ケンジの日記』

久方ぶりに稽古、屋上で陽の光をいっぱいに受けて、マラソン、ボディビル、ヌンチャクなどをやった。

・・・・・

さて、今日はまたまたジローから注文が出され、明日から私がジローの部屋で食事が出来るのは、月、木、土の三日間だけとなった。

ジローが言うには、毎日二人で食うっていうのは、何か窮屈を感じるし、もっと個人を大事にしたいからだというのだ・・・・・・

11月27日

『ジローの日記』

やっとコント、やる気になってきたよ。

本当にこの一ヶ月、だらしない生活をしたものだと、つくづく反省をする。

明日からは生まれ変わった気持ちで、出直したい。

『ケンジの日記』

今日もまたまた快晴、嬉しくなっちゃうねェー！今日も例の屋上で思いっきりマラソンをやり、ボディビルをやり、発声をした。しかし、ジローのところで食事をとれるのが、月、木、土と決められたために、今日は稽古をやっていて本当に脱力感を感じた。なんせ昨日今日とカツ丼一杯とあとは果物だけしかとっていなかったのだ。もう腹が空くというより、力が入らないというか、カッタルイというか、とにかく途中まで疲れていた。

そんな訳で今日は稽古が終わると即、あつみや食堂へ直行、魚フライとカキフライ、味噌汁と御飯で320円なりを食べた。まったくジローのところで毎日食べられないということは、非常にきくーーー！

12月1日

『ジローの日記』

オレ自身、間違っていないと思っていた事に誤りを見いだした。

まったくオレという人間は、ほんとケチな人間なんだろう・・・

まったく、だらしない自分に腹が立つ。

12月2日

『ジローの日記』

演芸場のおばさんと、コント・デ・ドゥーの市川太平さんに楽屋見舞いとして、二木の菓子を持って行った。

12月10日

『ジローの日記』

メガネがこわれる。（ケンジが払ってくれた）

日テレ「ほんものは誰だ」に、ひょんなことから出演することになる。

3000円も貰えるそうだ。

『ケンジの日記』

今日はハプニングの連続であった。

稽古中にジローのメガネを割っちゃって、

稽古が終わってから、三菱銀行の自動現金引き出し機で三万円おろし、早速松坂屋でメガネを買ったり、（ちなみに、メガネはレンズ左側を入れただけなので意外と安く、三千五百円だった。）

その後、日テレ学院へ行ってみれば、授業は中止で生徒たちは「ほんものは誰だ」という番組に出演するために、日本テレビにいたのだ。せっかくなので米村先生に会いに行くと、「ちょうど良かった。仕事やってけ」というので急きょその番組に参加してきたのだ。おかげで腹が空いていたのだが、弁当二つ食って満腹、出演料として幾らか貰えるもよう。まぁーコントを見せられなかったもののハプニングの連続で結構うまい調子でいった。

12月11日

『ジローの日記』

ケンジ・作・演出のコントを学院で見せた。

（米村先生に）

おもしろくない、ドッチラケという事である

・・・まあ、しょうがない事だ。

『ケンジの日記』

あっー！私はいったい、何回挫折すればいいの。・・・・・

今日まで私が必死に力を入れてきた、ヤクザと刑事のコントが、今日米村先生に見て貰ったら、「全然おもしろくない」とのことだった。「遊びが多すぎる」とのことだった。結局このコントはやらないことになった。

・・・・・

12月13日

今、大阪にいる。明日のコント頑張るだけ。

期待は大きい。頑張るゾ！

本当にあとわずかなんだから、ここで息切れせずに頑張らねっちゃ！と思う・・・

再出発・・・good

ヒロト2022年令和4年6月25日その2

出た！姫路弁？！「頑張らねっちゃ！」

いいねえ。

すんません、二人の日記のあいだにお邪魔しました。

1974年12月14日

『ジローの日記』

大阪での本番の後、スターアクション一周年記念パーティーあり。

そこでの福引きで、相良直美賞としてセイコーブレスレットが当たった。

相当の値打ちらしい・・・東京に着いたのは

夜遅かった。

『ケンジの日記』

・・・・・

さて、今年最後の本番ではとうとう私らのコントの出番はなくなってしまった。最後を笑いで締めくくることはできなかった。残念であった。・・・・・

12月15日

『ジローの日記』

今日、じっくりと自分の成長というものを考えて見ると・・・去年の正月から・・・いろいろあったな、落ち着いたな。

一つの目標が出来たな。

やれそうだな・・・やれるさ、頑張るゾ。

『ケンジの日記』

今日は有馬記念であった。・・・・・

見事に外れ、虚脱感！

・・・・・

ところで、今日の私は今午後６時まで、おしるこ一杯と、みかん三つだけしか食ってないのだ。それというのも、昨日本番後のスターアクション一周年記念パーティーで、大ごちそうをバクバク気持ちの悪くなるほど食べたからだ。

12月18日

『ジローの日記』

まあまあやる気になった一日。

頑張るゾ・・・！

『ケンジの日記』

・・・・・

さて、昨日の日テレの緑川先生の紹介で、今日早速演芸ホールの支配人に会いに行った訳だが、即ＯK、これで今年最後をコントの本番をやって、新年への踏み台として大きく飛躍するキッカケができた訳だ。・・・・・

いよいよ明日はホテルオークラで本番！自信はある！思う存分あくまでも冷静に、落ち着いてやりたいと思う。

12月19日

『ジローの日記』

今日は早く起こされた。おかげで洗濯もしたし、部屋も片付いた。

心の中もスッキリした。コントの出来はいい悪いは別にして、自分の心が落ち着いた。

（ホテル・オークラにて、ライオンズクラブ・クリスマス例会）

『ケンジの日記』

・・・・・

今夜は赤坂のホテルオークラまで行って、コントをやらせてもらって来ました。自分としては全力を尽くしました。結果はあまり受けずに終わった。・・・・・

12月23日～25日

「ジローの日記』

銀座クラブ「護矢」にて司会。緑川嵩久先生より紹介。

最高に幸せな気分にひたっている。

非常に可愛がって頂いた。おまけに収入が予定の倍になってしまった。

ウレシイ・・・ナア・・・！

緑川先生、有難う。ケンジサンキュウ

店長、気前いいぞ！