NO82/コロムビアトップライト

ケンジ1974年昭和49年7月9日(火)

今日は、いつものように稽古をし、三時頃切り上げて浅草演芸場へ見学に行ったのだ。まぁーいつも通りに勉強になって帰って来た。

その演芸場に、今回の参院選に出馬したコロムビアトップの相方で、コロムビアライトが単独で声帯模写で出ていた。片や、今回の参院選で危ういながらも当選を決め、晴れて国会議員となった相棒を横目に、たったひとり、今は声帯模写という不本意な芸で一から出直しているように見える、元漫才界の副会長の姿がやけにわびしく見えた。

あっー!これも人の世の定めなのか!


ヒロト2022年令和4年5月22日(月)

コロムビアトップさんの話で面白いものを見つけたよ。

トップさんが参議院議員在任中のこと、この頃はライトさんと不仲でひとりで活動していた。ある時、笑点にゲスト出演して漫談をした。そして大喜利の時間、

お題は、お盆で田舎にいるお袋さんの一言、「あんた、お盆くらい帰ってらっしゃいよ」と、司会の先代圓楽が呼び掛ける、それに応えて一言というもの。林家こん平の一言、

「母ちゃん、議員というのは、盆も暮も正月も国民のために働いていて、寄席で漫談なんてしている暇はないんだ」

舞台袖で聞いていたトップさん、すごい形相で飛び出して来て、こん平師匠を突飛ばし、座布団みんな持ってちゃった!

司会の圓楽師匠、すかさず、

「山田君、こん平さんに座布団 5枚、持って来て!」、、、おあとがよろしいようで、、

って終わらないよ。

こん平師匠の絶妙な答え、山田君定番の『落語家突飛ばしの座布団全部持ってく』をすかさずやったトップさんのアドリブ力、圓楽師匠の『座布団5枚』の司会力、三位一体の、素晴らしい芸だよね。お客さんの受けも凄くて、これはもう伝説だね。


ケンジ1974年昭和49年7月11日(木)

昨日、川口、「スターアクション」本番前、とうとうやった。

私らの新作コント、いわば、本番前の拍手と笑いとアクションQの掛け声の、お客様へのお願いコントとでも言おうか。本番前でもお客さんの数に変わりはない。広ーい館内満員のお客さんの前でやるコント、やはりドキドキした。しかし、終わった時の気持ち良さ。決して上手くはいかなかった。でも練習の時の80%近く出せたと思うだけでも成功であったように思う。とにかくコントで本格的にやったのはこれが初めて、始めから十分納得のいくものができるようなら、そんな仕事はつまらない。奥行きのある、何枚も壁があるような仕事こそ、男子一生の仕事として、生き甲斐を持って打ち込める仕事なのだ。だから潰れたらもうそれでおしまいだ。やるだけやろう。宇宙は広い、私がどんなに暴れても宇宙はビクともしないよ!


1974年昭和 49年7月13日(土)

今日はスターアクションのリハーサル日であった。このところ本番が続いたのでむしろ待ち遠しかったリハーサル日だ。第一コントは見せられるし、緑川先生の演出も待ち遠しかったのだ。結局すべては順調に進んだ。

新作の立ち回りのコントは、今度の水曜日までに固めて見せることになったし、川口の本番から替わった女の子たちも今日から来て、前にいた女の子たちよりも一層の活気を持ち込んでくれたし、ますます私らにとってはやる気が湧いて来たのだ。

そして帰り、日テレで久し振りに河野先生のお話を聞き、またまた頭が良くなったようだし。

その話の内容を述べると、

まず第一に、若い世代とNOWな奥様連中に騒がれるようになれ、そういう風にやれということだ。第二に、自分の全能力を出し切ってしまうのは、その人の魅力を半減させるということ、第三は、狙い打ち出来る、私らがマスコミの反応を操作できるような作品を考えろということ。そしてリアルな動きを考えろ、ということだ。

第三のことは、その時点時点において、玄人受けするものをやるとか、そういったことを考え、バチっと決められるになれ、ということなのだろう。以上!


ケンジ1974年昭和49年7月18日(木)

今日はどうも御飯にマーガリンを溶かして食べ過ぎたせいか、稽古中どうも胃の調子が重く感じてしょうがなかった。しかし、キャベツを生のまま千切りにして食べて、だいぶ調子が戻った感じだ。


ヒロト2022年令和4年5月23日(月)その2

どうもケンジの食生活が心配だ。

御飯にバターというのは聞いたことあるけどマーガリンねぇ、こっちの方が安くてヘルシーなのかな。おいしいの?いずれにせよ、食べ過ぎは良くない。以前の日記にもこんなことが書いてあった。

『行きに今川焼を5個食べて、帰りにアイスクリームとあんこ玉を 10個食べてしまった』どんだけあんこ好きなの。

そして、キャベツの千切り、キャベジンのつもり?

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